MAGAZINE

見ることで対象に触れるために。 画家・伊庭靖子 インタビュー

果実や寝具、器などをモチーフに、静謐で写実的な絵画を手がけてきた画家・伊庭靖子。自身にとって10年ぶり、東京の美術館では初となる個展「伊庭靖子展 まなざしのあわい」が、東京都美術館で開催中だ。立体視を用いた映像作品など初の試みも多く展示される本展で、伊庭は何を見せようとしているのか。批評家の菅原伸也が聞いた。

SPECIAL / PROMOTION

「意志のオプティミズム」から生まれるもの。毛利嘉孝評「ティン・リン展」

反政府活動の容疑で約7年刑務所に収監され、囚われた独房でアート作品を制作し続けたという特異な経験を持つミャンマーの現代美術を代表するアーティスト、ティン・リン。その日本初個展が、銀座メディカルビル1階にあるShinwa ARTEXのギャラリーで開催された。独房内で制作された作品をはじめ、ミャンマーのジェンダー問題をテーマにした作品などが一堂に会した本展を、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授・毛利嘉孝がレビューする。

REVIEW

ドキュメンタリーとフィクションの間にある世界。シャネル・ネクサス・ホールでヴァサンタ・ヨガナンタンの日本初個展「A Myth of Two Souls 二つの魂の神話」が開催

東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで、フランス人写真家ヴァサンタ・ヨガナンタンの日本初となる個展「A Myth of Two Souls 二つの魂の神話」が開催。本展では、ヒンドゥー教の聖典のひとつ『ラーマーヤナ』に着想を得た作品群が展示される。会期は9月3日〜29日。

NEWS / EXHIBITION

世界の霊獣・幻獣・怪獣が一堂に。国立民族学博物館で特別展「驚異と怪異―想像界の生きものたち」が開催

犬頭人や一角獣といった「異」なるものをめぐる人間の想像力に迫る特別展「驚異と怪異―想像界の生きものたち」が、大阪の国立民族学博物館で開催。本展では世界の不思議な生き物にまつわる絵画・資料のほか、現代のアーティストやゲームデザイナーによるクリーチャー制作も紹介。会期は8月29日〜11月26日。

NEWS / EXHIBITION

夏休みは美術館へ! ドラえもんから絵本ミュージアムまで、注目の展覧会をピックアップ【大人も子供も楽しめる編(2)】

夏休みはアウトドアや芸術祭だけではなく、美術館へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。日本各地で開催されている展覧会のなかから、編集部が注目する展覧会を地域ごとにピックアップ! 第5弾は子供も大人も一緒に楽しめる展覧会に注目し、首都圏以外の展覧会を紹介する。

INSIGHT

夏休みは美術館へ! 恐竜から「あそびのじかん」まで、注目の展覧会をピックアップ【大人も子供も楽しめる編(1)】

夏休みはアウトドアや芸術祭だけではなく、涼しい美術館へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。日本各地で開催されている展覧会のなかから、編集部注目の展覧会を地域ごとにピックアップ! 第4弾は子供も大人も一緒に楽しめる展覧会に注目し、首都圏の展覧会を紹介する。

INSIGHT

「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」、名古屋市長が《平和の少女像》の撤去を要請

8月1日に開幕した「あいちトリエンナーレ2019」。その出展作家である「表現の不自由展・その後」の展示作品のひとつ《平和の少女像》に対し、名古屋市長・河村たかしが展示の中止と撤去を要請した。これに対し、同芸術祭の芸術監督・津田大介は、行政の過剰な介入は「検閲」に当たると反論している。

NEWS / HEADLINE

陶とガラスがつくる花園。田嶋悦子の個展「花咲きぬ」が石川県能登島ガラス美術館で開催中

1980年代半ばに注目を集めた新進の若手女性作家「超少女」のひとり、田嶋悦子。大規模な陶のインスタレーションや、陶とガラスを組み合わせた立体作品を手がけてきた作家の90年代から現在までの軌跡をたどる個展「田嶋悦子 花咲きぬ」が、石川県能登島ガラス美術館で開催中だ。会期は7月13日~9月29日。

NEWS / PROMOTION

「情」でつながるアート。津田大介による「あいちトリエンナーレ2019」に注目

国内外から90組以上のアーティストが参加する芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」が開幕した。愛知芸術文化センターを中心に、新たな会場を含む名古屋・豊田エリアで展開される今回。ジャーナリスト・津田大介が芸術監督を務める意味は、どのように芸術祭のなかで発揮されたのか? そのなかから一部を会場別にピックアップして紹介する。

NEWS / REPORT

フレームを超えた新たなマンガ体験。塚田優評 尾焼津早織「ハイパーフレーミング・コミック」展

1995年生まれの尾焼津早織は、自らの造語である「ハイパーフレーミング・コミック」という手法を用いた新たな表現を模索している。ページというフレームがない自由なコマ構成による静止画のマンガと、カメラワークを組み合わせた映像作品は、マンガのシステムを問い直し、「読む」という体験の新たな可能性を引き出そうとする。3作品を展示した個展を、視覚文化評論家の塚田優が論じる。

REVIEW