MAGAZINE

長きにわたりポスターを支え続ける幸福とは何か。 塚田優評「9 Posters」

広告媒体としての存在意義を担うものとして、瞬く間に消費されては姿を消してゆくポスター。メディアの多様化とデジタル化が進む現代において、かつての重要性は失われつつあるだろう。イラストレーター山本悠による企画展「9 Posters」では、ポスターが持つ物語や形式、ポスターそのもの物質性などに焦点を当てる。ポスターの存在は、いったい何に支えられているのだろうか。本展を、視覚文化評論家の塚田優が論じる。

REVIEW

第31回

Museum from Home:慶應義塾大学アート・センター「SHOW-CASE project No.4 河口龍夫 鰓呼吸する視線」

新型コロナウイルスの影響で、会期途中で閉幕した展覧会や臨時休館となってしまった展覧会を紹介する「Museum from Home」。第31回は、開幕延期となっている慶應義塾大学アート・センター「SHOW-CASE project No.4 河口龍夫 鰓呼吸する視線」をご紹介します。

論説:パンデミック時代のドイツの文化政策(1)

新型コロナウイルスのパンデミック下、文化支援の分野でもっとも注目を集めたのがドイツだ。このドイツの文化政策協会(Kulturpolitische Gesellschaft)が2020年3月31日に発表した「文化政策は持続的に影響を与えなければらない─コロナ-パンデミック後の文化政策のための10項目」を、神戸大学教授・藤野一夫が3回にわたり詳細に論説する。

INSIGHT

デジタルとアナログのはざまで生みだすイメージ。ジョナサン・チャプリンインタビュー

ニューヨークを拠点とする若手ペインター、ジョナサン・チャプリンのアジア初となる個展が、東京・渋谷のNANZUKAで開催された。ディスプレイ上で3Dシミュレーションしたイメージを絵画として描く独自の手法を追求してきた作家に、技法とメディア、デジタル時代の表現について聞いた。

INTERVIEW

「いま、ここ」に集えないなかで、演劇が持ちうる力とは? 田中綾乃評『おちょこの傘持つメリー・ポピンズのいない劇場』

SPAC(静岡県舞台芸術センター)がゴールデンウィーク期間に開催を予定していた「ふじのくに⇄せかい演劇祭2020」が新型コロナウイルスの影響で中止となり、代わってオンラインを中心とした企画「くものうえ⇅せかい演劇祭2020」が立ち上がった。本演劇祭のなかからライブ配信された『おちょこの傘持つメリー・ポピンズのいない劇場』を中心に取り上げ、人々が集まることができなくなった現在における演劇のあり方について、哲学研究・演劇批評の田中綾乃が論じる。

REVIEW