東京・八王子に、東京西部のアートのさらなる発展と、枠にとらわれない強い意思を持った作家のより所となるギャラリー「BrainBrunnGALLERY(ブレインブルンギャラリー)」がオープンした。オープンを記念した展覧会として、ギャラリーオーナーであり油性マジック画家でもある溝渕ゆう子の個展 「ブルン!展」が開催中だ。会期は2021年4月4日まで。
ブレインブルンギャラリーのコンセプトは「時間は変化する、芸術も併せて変化する。だが芸術の根幹は不変である」。その内装は、原始の頃から存在する自然美の曲線や、赤と黒、太陽光、そして工業的な意匠が調和する空間となっている。
白い壁と四角い空間という従来のギャラリー空間へ疑問を持っていた溝渕は、海外のギャラリーや美術館を訪れるたびにその疑問が確信に変わっていったという。その思いから、ブレインブルンギャラリーでは、アーティストや鑑賞者の想像を沸き立たせる独自の空間がつくりあげられた。
ギャラリー名の「ブルン」という擬音は、魂を司る心の脳が震える音の意味が込められており、1Fと2Fのギャラリーの壁には、溝渕の描いたギャラリー名の「ブレインブルン(BrainBrunn)」の「B」を表したレリーフが掲げられている。
同ギャラリーは、内部空間の力強さをアーティストへの挑戦状ともとらえている。今後は、新型コロナウイルスの影響が沈静した際には、枠に囚われない新たな作家と出会うべく公募展も随時行う予定だ。
溝渕ゆう子の個展「ブルン!展」では、コロナ禍でつくり上げた大作「自然の法則」を始め、近年の作品が一堂に会する。また、溝渕が選び抜いた新進気鋭の作家、松江直樹、いもゆで工房、Kei-1、ささきりえ、タイナカジュンペイの作品も常設展として紹介される。
さらに1階ではギャラリーオリジナルブランド「B-Brunn」の商品も展開。伝統ある横浜スカーフの老舗とコラボレーションしたスカーフ「Sidelong glances 流し目の女」を始め、様々なグッズが展開されている。
東京・八王子で始まった新たなアートの試み。今後の企画展やグッズ展開にも注目したい。