MAGAZINE

第73回

書評:労働者としてのアーティストによる社会変革の実践。ジュリア・ブライアン=ウィルソン『アートワーカーズ 制作と労働をめぐる芸術家たちの社会実践』

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本を紹介。2024年7月号では、ジュリア・ブライアン=ウィルソンによる『アートワーカーズ 制作と労働をめぐる芸術家たちの社会実践』を取り上げる。ニューヨークで結成されたアートワーカーズはいかに社会変革の実践に取り組んだのか。その考察を掲載した本書を表象文化論・現代美術史研究の加治屋健司が読む。

SERIES / BOOK

第33回

名付けようのない行為に目を向ける。特集 1985年10月号「パフォーマンス」

『美術手帖』創刊70周年を記念して始まった連載「プレイバック!美術手帖」。アーティストの原田裕規が美術手帖のバックナンバーを現在の視点からセレクトし、いまのアートシーンと照らしながら論じる。今回は、特集 1985年10月号「パフォーマンス」をお届けする。

SERIES / プレイバック!美術手帖

PREMIUM

第15回

最低限知っておくべき美術と相続税の話

いつか訪れる人の死。人の死は相続の発生も意味する。来ることが分かっていても死後に発生する相続について真剣に考えたことがない美術家も少なくないだろう。今回は最低限知っておきたい相続税のポイントについて税務分野を取り扱う徳田貴仁弁護士に聞いた。

SERIES / アートと法の基礎知識

3DCGから獲得した色理解で印刷物をデザインする。橋本麦評「八木幣二郎 NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです」

東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催された第402回企画展「八木幣二郎 NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです」を、映像作家・橋本麦がレビュー。3DCGを用いた視覚表現と、それを実現するための印刷技術の試行錯誤について、ソフトウェアの特徴と八木によるテクノロジーの解釈の視点から掘り下げる。

REVIEW

PREMIUM

ホックニーが大きな影響を受けた作品とは? 時を超えた共演が実現

デイヴィッド・ホックニーの代表作である《マイ・ペアレンツ》と《衝立の上の絵を観ている》(原題:Looking at Pictures on a Screen)。その背景に描き込まれているピエロ・デラ・フランシェスカによる15世紀の作品《キリストの洗礼》を並べてみせる興味深いエキシビション「ホックニーとピエロ:ロンガー・ルック」がロンドンのナショナル・ギャラリーで開催中だ。

NEWS / REPORT

日常の美を探る旅。Ryu Itadaniの展覧会「Everyday Life “HERE & THERE”」が銀座と恵比寿の2会場で開催

ベルリンを拠点に活躍するアーティスト・Ryu Itadaniの展覧会「Everyday Life “HERE & THERE”」が東京・銀座と恵比寿で開催される。街や旅先の風景、日常の中にあるモノや植物を鮮やかな色彩で描く作品は、見る者に新たな視点と心躍る感覚をもたらす。

NEWS / PROMOTION

Who’s Bad 清水穣評 長谷川繁+城戸保「ペイン天狗とホト愚裸夫」展

愛知・名古屋のSee Saw gallery + hibitで開催された長谷川繁+城戸保「ペイン天狗とホト愚裸夫」展を美術評論家・清水穣がレビュー。形式が固定されがちな2人展をユニークで面白くするためには、「互いに素」であるアーティストらのあいだになんらかの関係性を成立させる必要があると清水は語る。清水曰くその好例である本展は、一体どのようなものなのだろうか。

REVIEW

霧の中の三者。椹木野衣評 池田一憲、本田健二人展「霧のふるさと」

東京・恵比寿のMEMで開催された池田一憲、本田健による二人展「霧のふるさと」を美術批評家・椹木野衣がレビューする。本展はふたりの長年の交友関係から企画されたものだが、このふたりをつなぐ人物として作家・殿敷侃の存在があるという。展覧会の意図、そして三者のつながりとはどのようなものか。三者にとっての「霧のふるさと」はどこにあるのか。それぞれの経歴や技法、哲学を紐解きながら考察する。

REVIEW

PREMIUM

第44回

WORLD REPORT「チェンライ」:土地が持つ物語に出会い、多彩な文化を開く。タイランド・ビエンナーレの試み

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年7月号の「チェンライ」では、タイ最北端に位置するチェンライ県のチェンライとチェンセーンの2都市をメインに開催された「タイランド・ビエンナーレ」を取り上げる。発表された作品やイベントなどのアクティビティから、「オープン・ワールド」のテーマはどのように体現されたのか。金井美樹が論じる。

SERIES / WORLD REPORT

PREMIUM

ジャパン・ソサエティー(JS)ギャラリーの新たな展開。新ディレクターが見据える未来

今年2月、ニューヨークのジャパン・ソサエティー(JS)ギャラリーに新たなディレクターとして就任したミシェル・バンブリング博士。これまで米国で日本の伝統文化や近現代の視覚芸術、建築、デザインなどを紹介し、国際交流において重要な役割を担ってきた同ギャラリーをどうリードしていくのか、今年5月に来日したバンブリング氏にインタビューを行った。

INTERVIEW