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「移転開館5周年記念 花と暮らす展」(国立工芸館)開幕レポート。工芸作品を通じて身近な自然に目をむける【3/4ページ】

 3章「花と暮らす」では、日常的に使用される茶器や花器など、日用品に描かれた花の姿にフォーカスしている。ここでは様々な作家による花器のほか、グラフィックデザイナーの先駆けとして昭和期に活躍した杉浦非水による絵はがきや、美しい影を落とす電気スタンドまで幅広く紹介。我々の生活と花・植物がいかに密接なものであるかを再確認できるとともに、現代の規格化された生活用品のあふれる暮らしとのギャップも感じられた。

 また同展示室には、国立西洋美術館の所蔵品から、花とともにある暮らしを描いたモーリス・ドニの《花束を飾った食卓(マルト・ドニと二人の娘ベルナデット,アンヌ=マリー)》(1904)と《ハリエニシダ》(1911頃)といった2点も展示されているため、要チェックだ。

展示風景より
展示風景より、杉浦非水による絵はがき
展示風景より、右は藤井達吉《電気スタンド》(1916-23)

編集部

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