今週末に見たい展覧会ベスト28。「田中信太郎」展から「エットレ・ソットサス」展まで【4/6ページ】

今週開幕

「洋館 明治の夢と挑戦」(東京都江戸東京博物館

「国会議事堂案 外観透視図」エンデ&ベックマン/作(1887〜8頃)ベルリン工科大学建築博物館
Architekturmuseum der Technischen Universität Berlin, Inv. Nr.20190

 東京都江戸東京博物館で、江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」が開幕した。会期は8月23日まで。レポートはこちら

 本展は、急速に展開・普及した明治期の東京の洋風建築について、その受容から本格的西洋建築の成立までの様子を取り上げている。大工棟梁による「擬洋風建築」、外国人技術者による非本格的洋館や外国人建築家たちの手がけた本格的西洋建築、工部大学校卒業生等の挑戦、そして皇族や上流階級のための大邸宅に至るまで、日本の建築史上稀にみるこの大変革の時代の多彩な成果を紹介。また、国宝・重要文化財や日本初公開資料、そして立体的な空間演出によって当時の人々が感じた驚きそのものを再現している。

会期:2026年6月23日~8月23日
会場:東京都江戸東京博物館
住所:東京都墨田区横網1-4-1
開館時間:9:30~17:30(土〜19:30、8月7日・8月14日・8月21日は〜21:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(7月20日・8月10日は開館)、7月21日
料金:一般 1600円 / 大生・専門学校生 1280円 / 65歳以上 800円 / 高校生以下 無料

「アニマル&モンスター かわいい・怖い・ちょっと変」(太田記念美術館

歌川国芳《五十三駅 岡崎》(後期)

 太田記念美術館で「アニマル&モンスター かわいい・怖い・ちょっと変」が開幕した。会期は8月23日まで。

 浮世絵には様々な動物や妖怪が登場する。ペットとして可愛がられているネコやイヌもいれば、不気味で恐ろしい姿をした鬼や土蜘蛛もいる。さらに、擬人化された動物たちや、奇妙なかたちをしたユーモラスなキャラクターまで、その描かれ方はじつに多様である。

 本展では、可愛くてユーモラスな人気の作品から、新収蔵品として今回が初公開となる作品まで、140点の作品を紹介。前後期で全点展示替えを行い「かわいい」「怖い」「ちょっと変」をキーワードに、浮世絵に描かれたアニマル&モンスターたちの世界が展示されている。

会期:2026年6月23日~8月23日
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
開館時間:10:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、7月21日〜24日(7月20日は開館)
料金:一般 1200円 / 大高生 800円 / 中学生以下 無料

「北斎 広重 ふたりの富士、それぞれの富士」(すみだ北斎美術館

 すみだ北斎美術館で、開館10周年記念「北斎 広重 ふたりの富士、それぞれの富士」が開幕した。会期は8月30日まで。

 ダイナミックな描写と奇想に満ちた大胆な構図で傑作を世に送り出した葛飾北斎と、温和な筆致で名所絵(風景画)のリアリティーを追求し、数々の名作を発表した歌川広重。北斎は浮世絵のなかで名所絵を主要なジャンルに押し上げ、広重はその人気を長きにわたって支えて支持を受けたため、37歳の年齢差がありながら両者はライバルとして注目されることも少なくない。

 本展では、開館10周年を記念し、この浮世絵の名所絵を代表する2人の巨匠が手がけた富士山のシリーズ作品を中心に展示し、その表現方法の違いや影響関係などを比較。北斎の名作「冨嶽三十六景」を前後期あわせて全点展示するほか、広重の「富士三十六景」シリーズ全点および「不二三十六景」シリーズも展示されている。

会期:2026年6月23日~8月30日
会場:すみだ北斎美術館
開館時間:9:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、7月21日(7月20日は開館)
料金:一般 1000円 / 65歳以上・大学生・高校生 700円 / 中学生 / 小学生以下 無料 

「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」(アーティゾン美術館

エットレ・ソットサスによる18点の花瓶シリーズ

 東京・京橋のアーティゾン美術館で、20世紀イタリアデザインを代表するエットレ・ソットサス(1917〜2007)の大規模回顧展「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」が開幕した。会期は10月4日まで。レポートはこちら

 近年、石橋財団ではソットサスの作品を重点的に収集。ジャンルは家具、セラミック、機器類、ガラス器、写真、ドローイングなど多岐にわたり、現在は100点を超える一大コレクションとなっている。本展は、同館にとって初のデザイン展であり、ソットサス作品群を一挙に公開する初の機会だ。

会期:2026年6月23日〜10月4日
会場:アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2 
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(7月20日、9月21日は開館)、7月21日、9月24日 
料金:日時指定予約制 ウェブ予約チケット 1200円 / 窓口販売チケット 1500円 / 学生無料(高校生以上要ウェブ予約) ※同時開催の「瀧口修造 書くことと描くこと」も鑑賞可

瀧口修造 書くことと描くこと」(アーティゾン美術館)

安齊重男《瀧口修造、自由が丘画廊、東京、1978年1月》(1978/1980年代前半)石橋財団アーティゾン美術館 ©Estate of Shigeo Anzaï

 アーティゾン美術館で「瀧口修造 書くことと描くこと」が開幕した。会期は10月4日まで。レポートはこちら。

 瀧口修造(1903〜79)は富山県生まれ。1921年に上京する。26年から慶應義塾大学文学部英文科で西脇順三郎に学び、シュルレアリスムに関心を寄せるとともに、自ら詩作をはじめる。1930年にアンドレ・ブルトン『超現実主義と絵画』を翻訳、刊行。シュルレアリスムの造形活動を中心に論じるようになる。50年代に入ると美術時評の執筆に盛んに取り組むほか、読売アンデパンダン展の批評やタケミヤ画廊の作家選定などを手がけた。

 1920年代にシュルレアリスムの影響下に自ら詩作をはじめ、30年代から戦後にかけて美術についての思索と著述をかさねていく瀧口の歩みは、「書く」営みに貫かれたものである。その瀧口が60年に本格的に試みるようになるのが、自身で「デッサン」と称する造形作品の制作である。「書く」ことを通じて世界と対峙してきた瀧口において、「描く」こととはいかなる行為であったのかという問いに注目する。

 本展は、詩作から美術批評、展覧会の企画やほかの作家との交流など、瀧口の活動全体を視野に収めながら、多様な実験的技法による瀧口作品と、パウル・クレーマルセル・デュシャンジョアン・ミロをはじめとする関連作家の作品、あわせて約140点を紹介している。

会期:2026年6月23日~10月4日
会場:アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00~18:00(金〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(7月20日、9月21日は開館)、7月21日、9月24日
料金:一般[ウェブ予約]1200円[窓口販売]1500円 / 大学・専門学校・高校生 無料(要ウェブ予約)/ 中学生以下 無料(予約不要)※この料金で同時開催の展覧会「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」も鑑賞可能

編集部