• HOME
  • MAGAZINE
  • INSIGHT
  • 保坂健二朗が語るアール・ブリュットの現在地──国内外における…

保坂健二朗が語るアール・ブリュットの現在地──国内外におけるコレクションの形成、マーケット、そして役割と可能性について

生(なま)の芸術と訳される「アール・ブリュット」は、既存の美術史や規範の外部で生み出される純粋な創作活動を指している。しかし、日本ではしばしば「障害者アート」と同一視されることも多い。滋賀県立美術館では、現在収蔵品の約28パーセントをこのアール・ブリュットが占めるようになるなど、独自の収集方針を打ち出している。近年、世界的なコレクションの形成やマーケットの高騰が加速するなか、この領域の「現在地」はどう変化しているのか。滋賀県立美術館ディレクター(館長)・保坂健二朗に国内外の最新動向を寄稿いただいた。

文・写真=保坂健二朗

ポンピドゥー・センターのabcdコレクションより。アール・ブリュットの世界ではもっとも有名な作家のひとりであるマッジ・ギル(1882〜1961)の、幅274センチメートルにも及ぶ大作。2023年10月撮影