
第60回
ネオ・ダダ、デイヴィッド・ホックニー、絵画とタイトルの関係を論ずる本まで。『美術手帖』23年4月号ブックリスト
新着のアート本を紹介する『美術手帖』のBOOKコーナー。2023年4月号では、ネオ・ダダからデイヴィッド・ホックニー、絵画とタイトルの関係性を論ずる本まで、注目の8冊をお届けする。

第60回
新着のアート本を紹介する『美術手帖』のBOOKコーナー。2023年4月号では、ネオ・ダダからデイヴィッド・ホックニー、絵画とタイトルの関係性を論ずる本まで、注目の8冊をお届けする。

3年の月日と1300万ポンド(約23億8000万円)をかけての改装を終え、V&Aミュージアム・オブ・チャイルドフッドがヤングV&Aとして生まれ変わり、7月1日に再オープンした。紀元前2300年のシリアで使われていたとされるガラガラから現代のスポンジ・ボブやポケモンまで、収蔵品およそ2000点を展示しつつ、子供はもちろん大人も思い切り羽を伸ばして楽しめるユニークな場所となっている。

「カラー写真のパイオニア」と称される写真家ソール・ライターの大規模な展覧会「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」が、渋谷ヒカリエ9F・ヒカリエホールで始まった。その見どころを企画者の言葉とともに紹介する。

大阪中之島美術館で、同館初となる「民藝」をテーマとした企画展「民藝 MINGEI─美は暮らしのなかにある」が開幕した。会期は9月18日まで。

東京・渋谷のbiscuit galleryが、長野・軽井沢に新たなスペース「biscuit gallery karuizawa」をオープン。こけら落としとして城蛍の個展「食卓にて孕む」がスタートした。会期は8月6日まで。

町田市立国際版画美術館の企画展「出来事との距離―描かれたニュース・戦争・日常」にて取り上げられたリトグラフ作家・松元悠は、メディアやSNSで見聞きしたニュースの現場を訪れ、想像力を働かせることで、その当事者の姿を自画像として表現。日常と地続きにある「事件と人間の不可解さ」に分け入る新進気鋭のアーティストだ。その傍ら法廷画家としても活動しており、独自のキャリアを築いている。作家が出会ったニュースやその当事者をどうとらえ、どのように作品へと落とし込んでいるのかについて、話を聞いた。

2024年4月26日に開館予定の豊田市博物館。そのシンボルマークとロゴが決定した。

2020年に始まった、富山・石川・福井の3県にまたがる広域を舞台とする北陸工芸の祭典「GO FOR KOGEI」。この芸術祭が今年も開催される。その見どころとは?

1995年の初演から国内外での上演回数が延べ50回におよぶバレエ『ドラゴンクエスト』。同作が3年ぶりに東京で上演される。また初めて愛知・大阪・山形公演も行われる。

開催前から大きく注目を集めた新たな国際的アートフェア「Tokyo Gendai」。初日の様子をレポートする。

ルイ・ヴィトンとサザビーズがコラボレーションし、7月12日までスペシャル・チャリティオークションを開催中。22作家による「アーティーカプシーヌ コレクション」のリメイク版が登場している。

今週末から来週にかけて開幕/閉幕する展覧会から、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

東京・錦糸町の無人島プロダクションは、火風水土の四大元素から着想されたグループ展「Four Elements 2023 Summer」を開催する。会期は7月8日~29日。

第59回
雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本を紹介。2023年4月号では、岡﨑乾二郎『絵画の素 TOPICA PICTUS』を取り上げる。作家によるエッセイの数々から、自身の絵画制作における組成を紐解いていく本書を、美術批評・中島水緒が書評する。

第58回
雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本から注目の書籍を紹介。2023年4月号では、尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画──具体・前衛書・アンフォルメル』を取り上げる。「具体」が解散して50年が経った2022年に刊行された本書。反芸術と抽象絵画という2つの流れと結びつく具体の活動を、どのような立場から論ずるのか。近現代美術史研究・筒井宏樹が書評する。

写真に穴やスリット (切れ込み)を入れ、そこに光を透した写真作品を発表してきた写真家・澄毅(すみ・たけし)。その個展「Photographs, lost and born.」が7月8日〜23日の会期で東京・自由が丘にあるhIDE GALLERYで開催される。

経済産業省が日本のアートシーンの活性化に向けて設置した、有識者からなる研究会。その研究成果が報告書として取りまとめられた。

7月11日にスタートするTBSのテレビドラマ『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜 』は、キュレーターを目指す仲川有栖(福原遥)と、アートスペシャリストの成瀬瞳子(深田恭子)の年齢を超えたシスターフッドを描く作品だ。本作ではどのようにアートが描かれるのか。

現実と非現実のあわいを描きつつも、どこか懐かしさを感じさせる世界観を生み出す画家・野又穫。その東京オペラシティ アートギャラリーの企画展示室では初となる個展「野又 穫 Continuum 想像の語彙」が開幕した。会期は9月24日まで。

日本とイタリアを代表する芸術家、新宮晋(しんぐう・すすむ)とレンゾ・ピアノ。ふたりが30年以上にわたり行ったコラボレーション作品を主軸に紹介する展覧会「Parallel Lives 平行人生 ― 新宮 晋+レンゾ・ピアノ展」が、大阪中之島美術館で開催される。会期は7月13日〜9月14日。