第3回

シリーズ:これからの美術館を考える(3) 美術館がとるべきアート市場活性化との距離感とは?

5月下旬に政府案として報道された「リーディング・ミュージアム(先進美術館)」構想を発端に、いま、美術館のあり方をめぐる議論が活発化している。そこで美術手帖では、「これからの日本の美術館はどうあるべきか?」をテーマに、様々な視点から美術館の可能性を探る。第3回は長年、金沢21世紀美術館でキュレーターを務め、第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館で岩崎貴宏の個展キュレーションした鷲田めるろ。

作品展示の「技法」を可視化する。星野太が見た、宮坂直樹企画「Tips」展

固定の仕方や道具の転用など、作品を展示空間にインストールするために、アーティストたちは様々な「技法」を生み出してきた。それらを「Tips」と名付け、ピックアップする展覧会が京都芸術センターにて開催された。企画者である宮坂直樹ら5名の若手作家がインスタレーション作品を出品した本展を、星野太が論じる。

REVIEW

待望の「クリムト展」が2019年春に東京都美術館で開催。過去最大級となる油彩画の展示でその官能的な世界に迫る

ウィーン世紀末を代表する画家であるグスタフ・クリムトの展覧会「クリムト展 ウィーンと日本 1900」が2019年4月23日から7月10日まで上野・東京都美術館で、その後7月23日から10月14日の会期で豊田市美術館にて開催されることが発表された。展覧会には日本の展覧会としては過去最大級となる油彩画約20点などが集結するという。

NEWS / EXHIBITION

展覧会の体験をデザインする。服部浩之と会田大也が「あいちトリエンナーレ×アートラボあいち」人材育成プログラムを開講

あいちトリエンナーレ実行委員会は、多角的な視野で「展覧会」に関わる人材を育成するための人材育成プログラム「展覧会の体験をデザインする」を開講。講師を服部浩之(インディペンデント・キュレーター )と会田大也(ミュージアム・エデュケーター)が務める。応募の締め切りは8月12日(16:00)。

NEWS / HEADLINE

第8回

中通りから浜通りまでエリアを拡大した 福島ビエンナーレ2018。失われゆく文化に触れて生まれる芸術とは

今年も夏から秋にかけて、日本全国で様々な展覧会や芸術祭が目白押し。作品との出会いはもちろん、その場所でしか見られない景色や食事も一緒に楽しめるスポットをピックアップ。最終回となる第8回は、福島県・福島市、二本松市、南相馬市で開催される福島ビエンナーレ2018を紹介する。

「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ 2018」が渋谷で開催。南米で撮影される次回作を前に、タイ時代の代表作を再上映

「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ 2018」が、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで開催される。本企画は、タイの映画監督でアーティストの、アピチャッポン・ウィーラセタクンの代表作を再上映するもの。現在制作中という次回作『MEMORIA』公開を前に、その軌跡を辿りたい。上映期間は8月11日〜9月7日。

NEWS / EXHIBITION

レアンドロ・エルリッヒから「目」まで。「大地の芸術祭 2018」注目の新作をピックアップ(前編)

日本を代表する芸術祭のひとつである「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」。今年で第7回を迎える同芸術祭が7月29日に開幕した。これまでに蓄積されてきた作品群に加え、約180組が新たな作品やプロジェクトを見せる今回。新作を中心にその見どころを2回にわたってお届けする。前編は、芸術祭の中心地である十日町の作品を紹介。

INSIGHT / PROMOTION

デュシャンと日本美術を比べてみると? 世界初の試み「マルセル・デュシャンと日本美術」が東京国立博物館で開催

20世紀の美術にもっとも影響を与えた芸術家マルセル・デュシャンと日本美術を比べる展覧会が東京国立博物館で開催される。デュシャンの代表作を紹介するとともに、日本美術に対する新たな価値観を提案するという世界ではじめての試み。会期は2018年10月2日~12月9日。

NEWS / EXHIBITION

美しい壁紙たちが来日。群馬県立近代美術館にてウィリアム・モリスの展覧会が開催中

ウィリアム・モリスのデザインを中心に、イギリス有数の壁紙会社・サンダーソン社が所蔵する貴重な壁紙や版木など約130点を日本で初めて紹介する展覧会「サンダーソンアーカイブ ウィリアム・モリスと英国の壁紙展―美しい生活を求めて」が群馬県立近代美術館にて開催中だ。会期は7月7日〜8月26日。

NEWS / EXHIBITION

見て、触れて、あそんで、ちひろを再発見。いわさきちひろ美術館でアートユニット・plaplaxとのコラボ展が開催

いわさきちひろが生誕100年を迎えた今年、東京と長野県・安曇野のちひろ美術館では「Life」をテーマに、様々な分野の作家コラボレーション展覧会を年間を通して企画している。夏休み期間の2018年7月28日〜10月28日は、アートユニット・plaplaxが「あそぶ」をキーワードに、体験型の作品を発表する。

NEWS / EXHIBITION

第2回

プレイバック!美術手帖  1957年10月号 / 58年1月号 特集 「日本の美術批評を検討する」

『美術手帖』創刊70周年を記念して始まった連載「プレイバック!美術手帖」。美術家の原田裕規がバックナンバーから特集をピックアップし、現代のアートシーンと照らし合わせながら論じる。今回は1957年10月号および58年1月号から、特集「日本の美術批評を検討する」を紹介。