最果タヒは1986年生まれ。これまでに現代詩手帖賞、現代詩花椿賞を受賞。主な詩集に『死んでしまう系のぼくらに』(2014)、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2016)、『愛の縫い目はここ』(2017)などがある(すべてリトルモア)。
2017年には清川あさみとの共著『千年後の百人一首』(リトルモア)を刊行。また、今年8月に太田市美術館・図書館で開催された「ことばをながめる、ことばとあるく――詩と歌のある風景」展にも参加し、グラフィックデザイナーの佐々木俊、祖父江慎、服部一成が最果の詩をグラフィックで表現した。
近年展覧会への参加や、空間を使った言葉の発表に積極的に取り組んでいる最果。今回、横浜美術館で開催される「氷になる直前の、氷点下の水は、蝶になる直前の、さなぎの中は、詩になる直前の、横浜美術館は。――最果タヒ 詩の展示」は、美術館での初の個展となる。
最果は本展で、新作のインスタレーションを発表。作品と読む人が相互作用的に響き合うことを重視する詩が、どのように空間に展開されるか注目したい。