鳥山石燕《画図百鬼夜行》も。妖怪からヒトへ、人々の「恐怖」の変遷を追う展覧会が川崎市市民ミュージアムで開催

科学では説明できない現象を引き起こし、人々に恐れられながら親しまれてきた妖怪。しかし近代を迎えると、恐怖の対象は戦争など人が引き起こす事象へと移っていった。こうした「恐怖」の変遷を追う展覧会「妖怪/ヒト ファンタジーからリアルへ」が、川崎市市民ミュージアムで開催される。会期は7月6日〜9月23日。

NEWS / EXHIBITION

Facebookのヌードポリシーに抗議。125人がニューヨークで裸のパフォーマンスを披露

「Facebook」と「Instagram」の芸術的なヌード写真に対する検閲に抗議するため、125人のアクティビストがそのニューヨーク本社の前で裸のパフォーマンスを行った。写真家のスペンサー・チュニックと「National Coalition Against Censorship(検閲反対国民連合)」が共同で行ったこのキャンペーンに対し、Facebookは、新しいポリシーを検討することを約束したという。

NEWS / HEADLINE

タカ・イシイギャラリーが開廊25周年記念展「Survived!」を都内3会場で開催。所属作家35名が新作や未発表作品を展示

タカ・イシイギャラリーが開廊25周年を記念して、同ギャラリーの所属作家35名によるグループ展「Survived!」を、タカ・イシイギャラリー 東京、ビューイングルーム、フォトグラフィー/フィルムの都内3会場で同時開催する。国際的に活躍する作家を多く抱える同ギャラリーの歩みの一端を見たい。会期は6月25日〜7月27日。

NEWS / EXHIBITION

アーティストとギャラリストはともに歩む。 小林正人✕佐谷周吾対談

油彩とキャンバスによる「絵」にこだわりながら創作をつづけ、昨年には自伝的小説『この星の絵の具』も刊行したアーティスト・小林正人。そして、ギャラリストとして小林をサポートし続けてきたShugoArtsの代表・佐谷周吾。アーティストとギャラリストがともに歩んだからこそ生まれたものを、二人の対談から明らかにしたい。

INTERVIEW

ボルタンスキー過去最大規模の回顧展、国立新美術館で開幕。「Lifetime」に見るボルタンスキーの集大成

フランスを代表するアーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー。その過去最大規模となる回顧展「Lifetime」が、大阪の国立国際美術館から東京・六本木の国立新美術館へと巡回し、その扉が開いた。大阪会場から構成を変えた本展の見どころを、ボルタンスキーの言葉とともにお届けする。

NEWS / REPORT

黒人であること、美術館という“安全な”場所。ヴァージル・アブローは初の美術館個展「Figures of Speech」で何を見せたのか?

ファッション、音楽、建築、アートなど、複数の分野で精力的な活躍を続けるヴァージル・アブロー。2018年にはルイ・ヴィトンのメンズコレクションのアート・ディレクターに就任。ファッション界において多大な影響力を持つポジションを得たアブローの一挙手一投足が、いまや注目の的になっている。そんなアブローの約20年にわたる活動を振り返る展覧会「Figures of Speech」が6月10日からシカゴ現代美術館で開催されている。記者会見で明かされたアブローの本展への想いを、会場の様子とともにレポートする。

NEWS / REPORT

ガリン・ヌグロホ監督のサイレント映画『サタンジャワ』を立体音響で。森永泰弘、コムアイも参加

国際交流基金アジアセンターによる文化の祭典「響きあうアジア 2019」の一環として、ジャワ島の神秘を描くガリン・ヌグロホ監督作品『サタンジャワ』の一日限りのライブコンサート上映が行われる。サウンドデザイナーの森永泰弘と「水曜日のカンパネラ」として音楽活動を展開するコムアイも参加する立体音響コンサート版で、気鋭のサイレント映画を見ることができる。上映は7月2日のみ。

NEWS / EXHIBITION

外皮/内部と心理的距離。松岡剛評 七搦綾乃「rainbows edge」展

自然現象や動植物の姿をモチーフに、木目やひび割れを生かした木彫作品などを制作する若手アーティスト、七搦綾乃(ななからげ・あやの)の個展が、アートギャラリーミヤウチ(広島)で開催された。干からびた野菜や果物、そして布に覆われた人体のような形態を組み合わせた作品群からなる「rainbows edge」シリーズが展開された本展を、広島市現代美術館学芸員の松岡剛がレビューする。

REVIEW

アニメーションを時間的経験から読み解く。仲山ひふみ評『スパイダーマン:スパイダーバース』

マーベル・コミックのマンガを原作とする「スパイダーマン」シリーズの最新映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。同シリーズ初のアニメ作品であり、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど国内外で話題となった本作を、若手批評家の仲山ひふみがレビューする。

INSIGHT

分断と向き合い、多様な接続を生み出すために? 内海潤也評「六本木クロッシング2019展:つないでみる」

3年に1度、日本のアートシーンの新たな動向を探るシリーズ展として2004年以来開催されてきた「六本木クロッシング」。6回目となる本展は、現代美術の表現に見られる「つながり」に着目。テクノロジーの進化によって生活が便利になるいっぽうで様々な「分断」が顕在化するなか、多様な「つながり」を提示するアーティストの実践から見えてくるものとは。キュレーターの内海潤也が論じる。

REVIEW

「ロバート・フランク展 - もう一度、写真の話をしないか。」日本では23年ぶりの大規模個展が清里フォトアートミュージアムで開催

世界でもっとも重要な写真家のひとりとして、同世代および後進の写真家に、多大な影響を与えてきたロバート・フランク。その日本では23年ぶりとなる大規模個展「ロバート・フランク展 - もう一度、写真の話をしないか。」が、山梨の清里フォトアートミュージアムで開催される。会期は2019年6月29日〜9月23日。

NEWS / PROMOTION

「霧の彫刻」から、山口晃が描く親鸞まで。6月号新着ブックリスト(2)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第2弾では、昨年開催された「霧の抵抗 中谷芙二子展」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー)のカタログから、山口晃による小説『親鸞』(五木寛之著)の挿画集まで、『美術手帖』6月号に掲載された注目の新刊を3冊紹介する。

INSIGHT

PREMIUM

クリムトとウィーン分離派。「新しい芸術」を目指した「戦い」の軌跡をたどる

グスタフ・クリムトが「分離派」を結成した1897年。それはクリムトが「クリムト」となる道の始まりだった。絢爛たる「黄金様式」や私生活における女性たちとのエピソードから、クリムトには華やかなイメージがある。しかし、「自分ならではの様式」を求めていく道は、同時に保守的なウィーン美術界との「戦い」の道でもあった。本稿では、クリムトのキャリアのうち「ウィーン分離派」時代に焦点を当て、「クリムト展」そして「ウィーン・モダン」展の展示作品とともに、彼の「戦い」の軌跡をたどる。

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