
モディリアーニの軌跡──《髪をほどいた横たわる裸婦》誕生まで
長く引き伸ばされた顔や首に、瞳のないアーモンド形の目。不気味さの中にも、独特の哀愁と優美さを感じさせ、一度見たら、忘れることはできない。そのような画風と、酒と麻薬に溺れた短い生涯から、「呪われた画家」「破滅型の天才」といったイメージで語られやすい画家アメデオ・モディリアーニ。しかし、その画家としての経歴を紐解いてみると、ままならぬ現実に葛藤し、苦悩しながらも、真摯に自分の「芸術」を追い求めていく、一人の男の姿である。今回は、大阪中之島美術館で開催中の開館記念特別展「モディリアーニ」に寄せ、彼の描いた裸婦像の最高作とも言うべき《髪をほどいた横たわる裸婦》誕生までをたどってみたい。


















