第58回
書評:戦後美術の試金石としての具体。尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画―具体・前衛書・アンフォルメル』
雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本から注目の書籍を紹介。2023年4月号では、尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画──具体・前衛書・アンフォルメル』を取り上げる。「具体」が解散して50年が経った2022年に刊行された本書。反芸術と抽象絵画という2つの流れと結びつく具体の活動を、どのような立場から論ずるのか。近現代美術史研究・筒井宏樹が書評する。
第58回
雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本から注目の書籍を紹介。2023年4月号では、尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画──具体・前衛書・アンフォルメル』を取り上げる。「具体」が解散して50年が経った2022年に刊行された本書。反芸術と抽象絵画という2つの流れと結びつく具体の活動を、どのような立場から論ずるのか。近現代美術史研究・筒井宏樹が書評する。
写真に穴やスリット (切れ込み)を入れ、そこに光を透した写真作品を発表してきた写真家・澄毅(すみ・たけし)。その個展「Photographs, lost and born.」が7月8日〜23日の会期で東京・自由が丘にあるhIDE GALLERYで開催される。
経済産業省が日本のアートシーンの活性化に向けて設置した、有識者からなる研究会。その研究成果が報告書として取りまとめられた。
7月11日にスタートするTBSのテレビドラマ『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜 』は、キュレーターを目指す仲川有栖(福原遥)と、アートスペシャリストの成瀬瞳子(深田恭子)の年齢を超えたシスターフッドを描く作品だ。本作ではどのようにアートが描かれるのか。
現実と非現実のあわいを描きつつも、どこか懐かしさを感じさせる世界観を生み出す画家・野又穫。その東京オペラシティ アートギャラリーの企画展示室では初となる個展「野又 穫 Continuum 想像の語彙」が開幕した。会期は9月24日まで。
日本とイタリアを代表する芸術家、新宮晋(しんぐう・すすむ)とレンゾ・ピアノ。ふたりが30年以上にわたり行ったコラボレーション作品を主軸に紹介する展覧会「Parallel Lives 平行人生 ― 新宮 晋+レンゾ・ピアノ展」が、大阪中之島美術館で開催される。会期は7月13日〜9月14日。
箱根のポーラ美術館は、同館で13年ぶりとなる日本画の企画展「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画―横山大観、杉山寧から現代の作家まで」を7月15日から12月3日の会期で開催する。
2025年に開催される国際芸術祭「あいち2025」の芸術監督がアラブ首長国連邦出身のフール・アル・カシミに決定した。
第25回亀倉雄策賞の受賞を記念した展覧会がクリエイションギャラリーG8で開催中。今回の亀倉賞では、デザイナー・岡崎智弘と三澤遥が歴代初の同時受賞となり、岡崎智弘 個展「STUDY」(6月6日〜28日)と、三澤遥 個展「Just by | だけ しか たった」(7月4日〜27日)が順次開催されている。
マンハッタンのハドソンヤードにある文化施設「The Shed」で開催中の、故・坂本龍一の最後のステージコンサートとなる「KAGAMI」。オプティカルデバイスを介して、ピアノを演奏する坂本の姿が会場内に現れる、ミクスト・リアリティを用いたパフォーマンスを、現地のライター・國上直子が振り返る。
第66回
ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第66回は、本物そっくりのカメラの模型をつくり続ける佐藤正美さんに迫る。
岩手・平泉の世界遺産、国宝・中尊寺金色堂の建立900年を記念し、東京国立博物館で建立900年 特別展「中尊寺金色堂」が開催される。会期は2024年1月23日〜4月14日。
ベルギー・アントワープを拠点に、42年にわたりリュック・タイマンスなどの現代アーティストを紹介してきた老舗ギャラリー、Zeno X Galleryが2023年末を以て閉廊することを発表した。
アートを軸に、音楽・食・ファッション・ライフスタイルなどの隣接したカルチャーを融合させる領域横断型のアートフェスティバル「MEET YOUR ART FESTIVAL」。2回目となる2023年は、10月6日~9日の4日間で天王洲運河一帯にて開催される
一般社団法人アートフェアアジア福岡が、「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023」の開催を発表した。会期は9月22日~24日の3日間。会場はマリンメッセ福岡 B館となる。
スペインに関わる版画作品を展観し、スペインの文化・美術のイメージ形成の系譜を探る展覧会「スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた」が東京・上野の国立西洋美術館で開幕。会場の様子をレポートする。会期は9月3日まで
大阪中之島美術館で、近代大阪の女性日本画家の活躍を紹介する「決定版! 女性画家たちの大阪」展が開催される。会期は12月23日~2024年2月25日。
耳にはするが、誰が何をしているのか知る機会は少ない「芸術監督」。本記事では、日本の文化政策とも深く関わる公共劇場におけるあり方に着目し、2023年7月時点の公共劇場の芸術監督についてまとめてお届けする。
アーティスト・村上隆が代表を務める有限会社カイカイキキのCOOに、クラウドワークスをはじめとするスタートアップで多くの経営経験を積んできた佐々木翔平が7月1日付で就任した。
グラフィックデザイナー・田中一光の作品をモチーフに、2016年に始まった「IKKO TANAKA ISSEY MIYAKE」シリーズ。今回の6回目では、凛と咲く花々と、幾何学的に構成されたピラミッドをモチーフに、過去5回よりも多様な素材や技術が用いられた。ピラミッドシリーズ発売にあわせて銀座のISSEY MIYAKE GINZA / 445で開催中の特別展示に際し、同シリーズの解説テキストの執筆にも携わったデザインライターの角尾舞がその魅力を語った。