想像力を喚起する「美術」の根源への回帰。清水建人評「3.11とアーティスト:10年目の想像」展

東日本大震災の翌年、水戸芸術館で「3.11とアーティスト:進行形の記録」展が開催された。そして今年、再び同テーマで企画された本展では、震災と、当時/現在の我々をつなぎ直すような作品群がみられた。この10年、震災に向き合う作家や作品表現にどんな変化が起きたのだろう。せんだいメディアテークで学芸員を務める清水建人が前展と比較しつつ、レビューする。

REVIEW

第3回

短期集中連載:ミュージアムの終活(または再生)(終) トリアージ(峻別)されゆくミュージアム

新型コロナウイルスのパンデミックによって大きな影響を受けるミュージアム。経済的な危機だけでなく、制度的な限界など、ミュージアムを取り巻く現状と課題について、国立美術館理事の経験を持つ文化政策研究者/同志社大学教授の太下義之が考察する。

常玉(サンユー)はなぜ馬を描いたのか? 《Chevaus(群馬)》が北京のオークションで競売へ

6月5日、北京のオークションハウス・華藝國際(ホリーズ・オークション)が近代・現代美術イブニングセールを開催する。同オークションでハイライトとして出品されるのが、中華系フランス人の画家・常玉(サンユー)の絵画《Chevaus(群馬)》(1932)だ。サンユーが馬を描いた背景や同作の魅力を紹介する。

NEWS / PROMOTION

第2回

短期集中連載:ミュージアムの終活(または再生)(2) 収蔵庫の臨界点(クリティカル・ポイント)

新型コロナウイルスのパンデミックによって大きな影響を受けるミュージアム。経済的な危機だけでなく、制度的な限界など、ミュージアムを取り巻く現状と課題について、国立美術館理事の経験を持つ文化政策研究者/同志社大学教授の太下義之が考察する。

草間彌生の大規模個展をバーチャルで鑑賞しよう。ドイツの美術館がウォークスルーを公開

ドイツ・ベルリンの美術工芸博物館「マルティン・グロピウス・バウ」が、現在開催中の草間彌生の大規模個展をデジタルコンテンツとして公開した。美術館の歴史的なアトリウムに出現した巨大な没入型のインスタレーション新作《A Bouquet of Love I Saw in the Universe》(2021)をはじめ、本展の全作品約300点を3Dバーチャル・ウォークスルーで体験できる。

NEWS / HEADLINE

第1回

短期集中連載:ミュージアムの終活(または再生)(1) 指定管理者と独立行政法人の課題

新型コロナウイルスのパンデミックによって大きな影響を受けるミュージアム。経済的な危機だけでなく、制度的な限界など、ミュージアムを取り巻く現状と課題について、国立美術館理事の経験を持つ文化政策研究者/同志社大学教授の太下義之が考察する。

なぜ近代建築は解体の危機にさらされるのか? 近代建築史家にその背景を聞く

品川にある旧原美術館の解体は大きな衝撃を与えるものとなった。しかしこれに限らず。昨今では原宿駅や世田谷区庁舎、東京海上日動ビルなど、様々な名建築が解体またはその危機に瀕している。なぜこのような状況が起こっているのか、またどうすれば解体ではない道をたどれるのか。京都工芸繊維大学教授で近代建築史が専門の松隈洋に話を聞いた。

INTERVIEW

パリの新現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」がついにオープン。ピノー・コレクションが開放する自由とは?

パリの新しい現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」が、今月22日にようやく開館した。安藤忠雄が手がけた文化遺産と現代美術が融合する空間で、現代アートコレクターのフランソワ・ピノーが世界から蒐集した1960年以降に制作された多様な作品に出会える。現在の所蔵約1万点からこけら落とし展のために厳選された作品をピックアップして現地からレポートする。

NEWS / REPORT