90年の孤独。清水穣評「ゲルハルト・リヒター展」

ドイツの現代アーティスト、ゲルハルト・リヒター。その生誕90年、画業60年を記念した東京初の美術館個展「ゲルハルト・リヒター展」が東京国立近代美術館で開催された。リヒターが長年取り組んできたアウシュヴィッツを描いた大作《ビルケナウ》シリーズを中心に構成された本展を、清水穣がレビューする。

REVIEW

第52回

書評:人間と自然の危機に対する芸術論。山本浩貴『ポスト人新世の芸術』

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2022年10月号では、文化研究者・山本浩貴の『ポスト人新世の芸術』を紹介。昨今のパンデミックを契機に、「人新世以後」における自然と芸術との関係の在り方を再考する。

SERIES / BOOK

パブリック・プログラムを通してアートとの接点をつくる。「カタール・ミュージアムズ」の取り組みに迫る(後編)

2022 FIFAワールドカップの開催地として注目を集めているカタール。そのカルチャーシーンを紹介する記事の後編では、同国に点在している様々なパブリック・アートや、今後計画中の新たな美術館プロジェクトを取り上げつつ、同国をめぐる議論にも迫る。

NEWS / REPORT

PREMIUM

第11回

写真と空間を通じて感じる、私と地球との連なり。「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」展の担当キュレーター・瀧上華が語る

美術館の学芸員(キュレーター)が、自身の手がけた展覧会について語る「Curator's Voice」。第11回は、写真家・川内倫子の新作シリーズ「M/E」を中心に、10年の活動について振り返る個展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」展の担当キュレーター・瀧上華が、開催に至るまでの軌跡を振り返る。

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフが幕を開ける、「柔らかな舞台」とは

映像の技法を用いて、文化や政治に根付く課題に問いや批評を提示するオランダの現代アーティスト、ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ。その代表的な映像作品から新作までの6点を展示する個展「柔らかな舞台」が東京都現代美術館でスタートした。会期は2023年2月19日まで。

NEWS / REPORT

PREMIUM

第6回

金澤韻連載「中国現代美術館のいま」:ニッチでありながらひときわ尖った存在──「McaM」

経済発展を背景に、中国では毎年新しい美術館・博物館が続々と開館し、ある種珍異な光景を見せている。本連載では、そんな中国の美術館生態系の実態を上海在住のキュレーター・金澤韻が案内。第6回は、2015年に開館した「明当代美術館(McaM)」をお届けする。