曖昧なイメージの源泉は何か? 南島興評 「マキ・ナ・カムラ」展
美術史上重要とされる画家への言及を明らかにし、ルネサンスから現代までのヨーロッパの絵画を積極的に活用するマキ・ナ・カムラ。ANOMALYで開催された個展は「まるで、*砂糖が水にだんだんとけゆくのをみていた子どもが、自分の体はそんなふうにお風呂にとけ出さないのにな、とひとり問うてみるかのようなもの展」と題されたが、ナ・カムラにとって、この一節に含まれるような曖昧なイメージの源泉は何か?本展を、20世紀美術史研究を行う南島興がレビューする。