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18組の現代アーティストを通して見る新しいモネの姿。「あたらしい目 ― モネと21世紀のアート」展(ポーラ美術館)開幕レポート【6/6ページ】

森へと拡張する展示空間

 なお、本展の舞台は展示室だけにとどまらない。

 ポーラ美術館のロビーやアトリウム、さらに建築を取り囲む「森の遊歩道」にまで作品は広がっている。展示室のなかでモネと現代作家の対話を見たあとに屋外へ出ることで、「光」「大気」「風景」といったモネ作品の主題が実際の環境のなかで再び意識される構成だ。

遊歩道に設置された中谷芙二子《Fog sculpture #47721》(2026)

 その象徴となるのが、中谷芙二子による《Fog sculpture #47721》(2026)だ。キャリアの初期に箱根の仙石原の地で油絵を描いていたという中谷。その経験が現在の「霧の彫刻」に発展していったという。長いキャリアを経て、あらためてこの地で作品を発表することは大きな意味を持っている。

 人工的に発生した霧は風や湿度によって絶えず形を変え、風景を覆い隠したかと思えば再び姿を現す。鑑賞者は作品を眺めるのではなく、その内部を歩きながら環境そのものの変化を体験することになる。

 なお本展ではこのほか、ヴォルフガング・ティルマンス、ナイル・ケティング、ルーカス・アルーダ、今坂庸二朗、ダニエル・スティーグマン・マングラネなど、国際的に注目される作家たちの作品も存在感を放つ。

正面がヴォルフガング・ティルマンス《光に満ちて a》(2011)
ダニエル・スティーグマン・マングラネのインスタレーション
報道内覧会でパフォーマンスを披露したナイル・ケティング

モネと現代アートを結ぶ「見ること」の問い

 本展は、モネの画業を振り返ると同時に、その表現が現代のアーティストたちによってどのように継承され、解釈されているのかを示すものだ。展示室から森の遊歩道へと広がる会場構成のなかで、来場者はモネの作品と現代美術との多様な接点を体験することができるだろう。

編集部

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