今週開幕
「杉本博司 絶滅写真」(東京国立近代美術館)

東京・竹橋の東京国立近代美術館で、杉本博司(1948〜)の大規模回顧展「杉本博司 絶滅写真」が開幕した。会期は9月13日まで。会場レポートはこちら。
これまで多数の美術館個展を国内外で行ってきた杉本。本展は、写真作品のみで構成される国内の美術館個展としては、森美術館「杉本博司:時間の終わり」(2005)以来、21年ぶりとなる。
デジタル化によって銀塩写真が急速に姿を消しつつあるいま、杉本はなぜタイトルに「絶滅」という言葉を掲げたのか。そこにはデジタル技術の普及によって急速に失われつつある銀塩写真というメディアの終焉と、作家自身の人生の終焉という2つの意味が込められているという。いっぽうで、本展はメディアによる表現の可能性を拡張してきた作品を見通すことで、何が本当に絶滅しようとしているのか、という問いを投げかけている。
会期:2026年6月16日〜9月13日
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし7月20日は開館)、7月21日
料金:一般 2300円 / 大学生 1200円 / 高校生 700円 / 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名 無料
「あたらしい目 ― モネと21世紀のアート」展(ポーラ美術館)

クロード・モネ(1840〜1926)の没後100年に当たる今年、開館25周年を迎えた箱根のポーラ美術館で企画展「あたらしい目 ― モネと21世紀のアート」が開幕した。会期は2027年4月7日まで。会場レポートはこちら。
本展は、同館が所蔵する19点のモネ作品を一堂に展示するとともに、国内外18組の現代のアーティストの作品を紹介するものだ。モネを印象派の巨匠として回顧するのではなく、「見ること」の条件そのものを問い直した作家として捉え直し、その問題意識が今日のアートへどのように受け継がれているのかを探る。展示室から箱根の森の遊歩道までを舞台に展開される本展は、モネと現代美術の接点を多角的に提示する試みとなっている。
会期:2026年6月17日〜2027年4月7日
会場:ポーラ美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話番号:0460-84-2111
開館時間:9:00~17:00
休館日:12月1日
料金:大人(シニア含む) 2200円 / 大学・高校生 1700円 / 中学生以下無料 / 障害者手帳をお持ちのご本人および付添者(1名まで)1100円
「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」(東京都写真美術館)

東京・恵比寿の東京都写真美術館で、出光真子の活動の全貌を振り返る大規模回顧展「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」が開幕した。会期は9月21日まで。会場レポートはこちら。
出光真子は、日本における実験映画およびビデオアートの先駆的な作家だ。1940年に出光興産創業者・出光佐三の四女として東京で誕生。お茶の水女子大学附属小・中・高校から早稲田大学第一文学部に進学したのち、60年代にアメリカ・サンタモニカに滞在し映像制作を開始。抽象画家のサム・フランシスと結婚後、2児の母としての生活のなかで、「娘、妻、母」という社会的役割とアーティストとしての自己の葛藤を鋭い観察眼で表現してきた。
本展は、同館が2016〜17年度にかけて収蔵したフィルム、ビデオ、インスタレーションを含む作品群を、展示と上映によって網羅的に公開する収蔵後初の機会。出光の代表作を紹介しながら、その30年以上にわたる表現をたどる構成となっている。
会期:2026年6月18日~9月21日
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話番号:03-3280-0099
開館時間:10:00〜18:00(木金は〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(祝休日の場合は、翌平日休館)
料金:一般 700円 / 学生 560円 / 高校生・65歳以上 350円 / 中学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者2名まで無料
「民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション」(武蔵野美術大学美術館)

東京・小平にある武蔵野美術大学美術館で、「民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション」が開幕した。会期は8月1日まで。会場レポートはこちら。
武蔵野美術大学には、およそ9万点に及ぶ大規模な民具コレクションが形成・収蔵されている。本展は、2020年から進めてきたコレクションの検証と再整理作業の成果をもとに、民俗学者・宮本常一(1907〜81、同大学名誉教授)と当時の学生たちがカリキュラムの枠を超えて育んだ学びや活動を紐解くものだ。
また、現代の美術教育への活用の試みとして、『美術手帖』とのコラボレーションにより、美術・デザインの視点から展示を構成。観察と見立てによる参加型展示や、異なる背景を持つ民具同士の意外な組み合わせ、デジタル技術や空間表現による再解釈など、新たな鑑賞体験を通じて民具への多角的な理解を促すものとなっている。
会期:2026年6月15日〜8月1日
会場:武蔵野美術大学美術館 展示室2・4、アトリウム1・2
住所:東京都小平市小川町1-736
電話番号:042-342-6003
開館時間:10:00〜18:00 (土祝は〜17:00)
休館日:日
料金:無料
「Dialectical Landscape / 弁証法的風景」(Art Center NEW)

横浜市の新高島駅地下1階にあるArt Center NEWで、「Dialectical Landscape / 弁証法的風景」展が開催される。会期は6月20日〜8月16日。
本展は「アースワーク」をキーワードに掲げたもの。ここでのアースワークとは、1960年代以降の野外で大規模に展開される芸術作品にとどまらない。その運動を広く「堆積、浸食といった大地自体の造形作用と、掘削、埋戻し(あるいは彫像、塑像)といった人間の造形作用が応答し合う場」と捉え、トンネルや堤防等の土木構造物などをも含めながら、人間と大地、サイトとノンサイト、物質と観念といった様々な二項対立を横断する風景を提示する試みだ。
出展アーティスト・グループは、淺井裕介、ロジャー・アックリング、伊阪柊、石﨑朝子、ロバート・スミッソン、高橋臨太郎、都市と芸術の応答体、永田康祐、百頭たけし、吉川陽一郎。
会期:2026年6月20日〜8月16日
会場:Art Center NEW
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅B1F
開館時間:12:00〜20:00
休館日:水木
料金:一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生以下無料



















