廃墟のイメージとしての「砂の風景」。筒井宏樹評「生誕100年 國領經郎展―静寂なる砂の景―」

戦後、日展を中心に作品を発表した洋画家の國領經郎(こくりょう・ つねろう、1919〜1999)は、砂丘や砂浜を舞台にした絵画作品で知られる。生誕100年を機に鳥取県立博物館で開催された回顧展では、神秘的で瞑想的な時空へと鑑賞者を誘う「砂の風景」シリーズなど、初期から晩年までの作品が紹介された。鳥取大学准教授の筒井宏樹が論じる。

REVIEW

写真界の次世代を担う若手を発掘。第22回写真「1_WALL」展がガーディアン・ガーデンで開催へ

写真界の次世代を担う若手を発掘する公募展である第22回写真「1_WALL」展が、7月7日〜8月6日に銀座のガーディアン・ガーデンで開催される。会期中の7月30日にはオンライン上のライブ配信によって公開最終審査が行われ、グランプリが決定。受賞者には、1年後の個展開催の権利と、個展制作費30万円が贈られる。

NEWS / PROMOTION

対話によって掘り進める新たな彫刻のかたち。Nerholインタビュー

「VOCA展2020」の大賞を受賞した、田中義久と飯田竜太によるアーティスト・デュオ、Nerhol(ネルホル)。3分間連続撮影した肖像写真を200枚重ねたものに彫刻を施す「Misunderstanding Focus」シリーズをはじめ、レイヤーを用いた手法で、時間や存在のゆらぎを様々な媒体で提示してきた。これまでの活動と今後の展望をふたりに聞いた。

INTERVIEW

語りきれない「家庭」の姿を展覧会で想像する。正路佐知子評「アカルイ カテイ」

時代の移り変わりとともに現れる様々な「家庭」のかたち。これを、美術を通して考える展覧会「アカルイ カテイ」が、広島市現代美術館で開催された。11組の作家たちが表現するそれぞれの「家庭」からは、どのような私的領域が見えてくるのか? 福岡市美術館学芸員・正路佐知子がレビューする。

REVIEW

YouTuberのような手つきで展開される卒業旅行。アーティストグループ「ぼくら」の個展に注目

東京と京都の2拠点で、往復書簡によるリレーショナルな制作を行ってきたアーティストグループ「ぼくら」。ユーチューバーを参照(自称)し、友人同士の気兼ねない会話や雰囲気、そして制作プロセスを映像に収めるというユニークな作風に注目だ。現在、その個展「ぼくらとみんなは生きている 10 ~豚の旅ともいいきれない~」が、東京の四谷未確認スタジオで開催されている。残りの会期は3月27〜29日。

NEWS / EXHIBITION

泉太郎の個展「コンパクトストラクチャーの夜明け」がタケニナガワで開催中。機材を介在せずに編集した新作インスタレーションとは?

多様なメディアを用いながら、ユーモアと皮肉を交えたインスタレーション作品を手がける泉太郎。現在、その個展「コンパクトストラクチャーの夜明け」が、東京・麻布十番のTake Ninagawaで開催されている。本展では、泉がこれまで撮り貯めてきた映像を用いた新作インスタレーションを見ることができる。会期は4月25日まで。

NEWS / EXHIBITION

現代美術の巨匠3人と版画の知られざる関係。「驚異の三人 !! 高松次郎・若林奮・李禹煥 ―版という場所で」が世田谷美術館で開催

日本現代美術のなかで重要な位置を占める3人の作家、高松次郎、若林奮、李禹煥。彼らの版画作品に注目し、考察する展覧会が世田谷美術館で開催される。会期は2020年4月18日~6月7日(4月11日追記:本展は開催中止となった)。

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