第62回

櫛野展正連載「アウトサイドの隣人たち」:失われた「動物園」

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第62回は、空き缶を使った作品を並べた「熱海動物園」の創造主であった佐藤良博さんに迫る。

第57回

ゲルハルト・リヒターの絵画分析から「東北画」、石の美しさを論ずる本まで。『美術手帖』23年1月号ブックリスト

新着のアート本から毎号、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介する、雑誌『美術手帖』のBOOKコーナー。2023年1月号では、ゲルハルト・リヒターの絵画分析から東北画、石の美しさを論ずる本まで、注目の8冊をお届けする。

SERIES / BOOK

第56回

書評:「人間の展示」とは何か。小原真史『帝国の祭典──博覧会と〈人間の展示〉』

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本から注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2023年1月号では、小原真史『帝国の祭典──博覧会と〈人間の展示〉』を取り上げる。「博覧会の時代」とは「複製技術の時代」でもあるして19世紀半ばからのおよそ100年の国際博覧会の写真資料を一冊にまとめた本書を、彫刻家・評論家の小田原のどかが書評。

SERIES / BOOK

PREMIUM

第4回

ゴーガンの名作はここにある。国内美術館で見られる代表作をピックアップ

国内の美術館には世界に誇る西洋絵画の巨匠の名作が多く収蔵されている。そんな名作の数々を画家のエピソードとともに紹介。訪問の参考にしてもらいたい。今回はゴッホとともにポスト印象派を代表する画家、ポール・ゴーガンを追ってみたい。なお、紹介されている作品がつねに見られるわけではないことは留意されたい。

PREMIUM

絶えない悲劇の闇から光を照らす。ヒロシマ賞・ハッセルブラッド国際写真賞をW受賞したアーティスト、アルフレド・ジャーへの質問

世界の政治的な争いや社会的な不均衡を調査し、多様なメディウムを用いてその危機と対峙するための表現を続けるアルフレド・ジャー。歪んだイメージ文化をあらわにし、見るものに人道的な考察を促すたゆまぬ努力から、2018年にヒロシマ賞の受賞者に決定し、20年にはハッセルブラッド国際写真賞を受賞した。今夏ついに開催される広島市現代美術館での個展を前に、独占インタビューを行った(本稿では作家名を広島市現代美術館の表記に合わせ、発音に近い「アルフレド・ジャー」とする)。

INTERVIEW

旅を愛し、人、女性としての「自由」を追い続けたデザイナー、マイヤ・イソラの人生を描く。レーナ・キルペライネン監督インタビュー

フィンランドの国民的ブランド「マリメッコ」の伝説的デザイナー、マイヤ・イソラの人生を描く映画『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』が3月3日より日本で初公開される。本作で監督を務めたレーナ・キルペライネンは、製作を通じて自身のパーソナルな部分にも呼応するものがあったと語る。その詳細や本作の見どころについても話を聞いた。

INTERVIEW