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「民具のミカタ博覧会―見つけて、みつめて、知恵の素」(国立民族学博物館)開幕レポート。生活から生まれた「知恵の素」を様々な視点で観察する

国立民族学博物館で、創設50周年記念特別展「民具のミカタ博覧会―見つけて、みつめて、知恵の素」がスタートした。会期は6月3日まで。

文・撮影=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部)

「ガイダンス展示」展示風景より

 大阪・万博公園内にある国立民族学博物館で、その創設50周年を記念した特別展「民具のミカタ博覧会―見つけて、みつめて、知恵の素」がスタートした。会期は6月3日まで。担当学芸員は日髙真吾(国立民族学博物館 教授)、加藤幸治(武蔵野美術大学 教授)。

 「民具」とは、日本国内において、日常の生活で必要なものとしてつくられ、使用されてきた造形物を指す。それらは、研究者が旅をしながら様々な地域の生活文化と出会い、収集されて博物館コレクションへと発展してきた。

 本展は、国立民族学博物館と武蔵野美術大学の共同企画として開催される展覧会。1970年の大阪万国博覧会のために世界各国で収集された世界の民具(EEMコレクション、*)と、その同時代に日本文化の多様性に目を向けて、全国規模で収集された武蔵野美術大学所蔵の日本の民具(ムサビ・コレクション、*)から、選りすぐりの民具や資料が、約1300点・全5章にわたって紹介されている。

 同展の「民具のミカタ」というタイトルについて、日髙は次のように語る。「“ミカタ”とカタカナで表記している理由は、民具を様々な視点から見ることを提案する『見方』と、昨今民俗資料の廃棄が問題になっていることを受け、民具を応援したいという気持ちの『味方』という意味が掛け合わされている」。

展示風景より

*──本展第4章、第5章にて紹介。

編集部

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