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なぜ、アートフェアを寺院で開催するのか? 33軒が集う「CURATION⇄FAIR Kyoto 2026」開幕レポート【3/6ページ】

妙覺寺

 続いて、本山 妙覺寺へ。この会場では個性的な25軒のプレゼンテーションが展開される。

 そのひとつが、CAVE-AYUMI GALLERYだ。同ギャラリーは、今村文、中村太一、水木塁、東恩納裕一、Sander Wassinkの5人を紹介。東恩納の蛍光灯を用いた作品を中心に、現代に生きる人間と、その傍らに存在する植物や生きもの、風景との関係を探る。ブースの中央には東恩納の作品が設置され、人工的な蛍光灯の光と、寺院に差し込む自然光とがひとつの空間に重なり合う構成となっている。

CAVE-AYUMI GALLERYブース

 同じく妙覺寺で注目したいのが、AWASE galleryだ。同ギャラリーは、寺院の内部に格子や建具を用いた小さな展示空間を設置。CALC Inc.による「Rediscover project」に加え、寺尾瑠生と梅原義幸の作品を紹介する。

 ここで重要なのは、個々の作品だけでなく、展示空間そのものにもコラージュ的な発想が取り入れられていることだろう。異なる時代や文化、素材や形を組み合わせ、新たな関係をつくり出すという考え方を、AWASE galleryは空間全体へと拡張する。

AWASE galleryブース

 建具の開口部から作品を覗くと、その向こうに別の作品や寺院の風景が重なる。さらに、鑑賞者が見る位置を変えれば、作品と建具、庭園、光の関係も変化する。展示空間をたんなる作品の背景として扱うのではなく、それ自体を鑑賞体験の一部へと変えている点が興味深い。

 さらに、Kotona Art Directionは、岡田菜美の清水焼による立体作品を初めて発表。2025年から京都に滞在する岡田は、土地の歴史や文化に触れるフィールドワークを重ねながら、これまで平面作品で追求してきた時間や記憶、光の揺らぎといったテーマを、陶による立体へと展開してきた。今回は従来の平面作品と新たな立体作品をあわせて紹介。京都という土地に身を置き、その文化的な蓄積に触れながら生まれた作品が、再び京都の寺院に置かれている。

Kotona Art Directionブース

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