今週末に見たい展覧会ベスト13。UESHIMA MUSEUMからやなせたかし展、平子雄一まで【2/4ページ】

「やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ」(世田谷文学館

 世田谷文学館で「やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ」が9月6日に閉幕する。レポート記事はこちら

「やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ」の展示風景 © やなせたかし(公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵

 やなせたかしは1919年高知県生まれ。東京高等工芸学校卒業後、入社したものの徴兵のため召集。復員後は、高知新聞社で雑誌編集を担当した。47年に上京し、三越百貨店宣伝部を経て53年にマンガ家として独立。舞台美術、作詞、ラジオやテレビの構成も手がける。67年に『ボオ氏』で週刊朝日マンガ賞を受賞。73年創刊の雑誌『詩とメルヘン』の編集長を務めた。同年『あんぱんまん』を発表し、88年にはテレビアニメ『それいけ!アンパンマン』の放送が開始された。作詞に「手のひらを太陽に」、絵本に『やさしいライオン』などがある。

 本展は、2026年にやなせたかし記念館アンパンマンミュージアムが30周年を迎えることを記念して開催される。原画約200点を中心に、「やなせたかし大解剖」「漫画」「詩」「絵本/やなせメルヘン」「アンパンマン」のテーマで作品を紹介。戦争体験、家族との別れ、様々な人との出会いを経て、「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」を自身に問い続けたやなせが辿り着いたヒーロー像を提示する。

会期:2026年6月30日〜9月6日
会場:世田谷文学館 2階展示室 
住所:東京都世田谷区南烏山1-10-10 
電話番号:03-5374-9111
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで
料金:一般 1500円 / 65歳以上・大高生 900円 / 中学生以下 無料 / 障害者手帳をお持ちの方 750円(ただし、大学生以下は無料)

「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」(日本橋髙島屋S.C.)

 東京・日本橋の日本橋髙島屋S.C.で「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」が9月6日まで開催されている。

第3章「琉球の焼物」より。会場中央には琉球独自の風習が反映された骨壷が展示されている

 柳宗悦は1889年東京生まれの宗教哲学者・美術評論家。学習院高等科時代に雑誌『白樺』の創刊に参加した。朝鮮半島の陶磁器や木喰仏などの美に感銘を受け民藝運動を提唱。1936年に「日本民藝館」を開設し初代館長に就任、生涯を通じて独自の審美眼で美の価値観を提示した。

 本展は、首里城正殿の再建や民藝の理念確立から100年を迎える節目に合わせて開催される展覧会だ。会場では、日本民藝館が所蔵する琉球民藝コレクションを中心に、暮らしと芸能に根ざした道具の数々を展示。あわせて、柳とともに沖縄を旅した芹沢銈介、河井寬次郎、濱田庄司ら民藝運動の作家たちが沖縄から学び制作した作品など、約100点を取り上げる。

会期:2026年8月26日〜9月6日
会場:日本橋髙島屋S.C. 本館 8階ホール
住所:東京都中央区日本橋2-4-1
電話番号:03-3211-4111(代表) 
開館時間:10:30〜19:30(最終日は〜18:00) ※入場は閉場の30分前まで 
料金:一般 1200円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下無料

「路上、お邪魔ですか?」(金沢21世紀美術館

 金沢21世紀美術館で、特別展「路上、お邪魔ですか?」が9月6日に終了する。レポート記事はこちら

中村裕太《電柱から見た生き物の世界》(2026)と鯨津朝子《Obstacles?》(2026)が共存する、金沢21世紀美術館の中庭「光庭」での展示風景

 かつて日本には、公界と呼ばれる一定の制度や権力の及ばない自由な空間が存在していた。現代における「路上」は、所有や統治の枠組みが曖昧で、ときに制度へのレジスタンスによって自由を見出そうとするいっぽうで、排除の論理による不安定さも抱えている。本展では、路上をキーワードに作品や歴史的なできごと、言説を紹介し、現代における公共性がもつ課題を考える。

 本展覧会は、1986年に赤瀬川原平や藤森照信らによって結成された「路上観察学会」の創設40周年を契機としている。メディアを通して都市と自然が意図せず生み出した状況を共有した同会の活動を紹介するとともに、2020年に渋谷で起きた路上生活者殺害事件などの事例を通じ、他者の主観的ルールが衝突する空間としての側面にも注目する。現代美術から歴史的資料、テレビゲーム、銭湯、大道芸までを展示し、過去の実践から現代の都市に対する批評的なアプローチまでをたどりながら路上の公共性を探る。

会期:2026年4月25日~9月6日
会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
電話番号:076-220-2800
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00)
料金:一般 1200円 / 大学生 800円 / 小学・中学・高校生 400円 / 65歳以上の方 1000円

編集部