今週末に見たい展覧会ベスト16。川合玉堂から毛利悠子展まで【5/5ページ】

「若林奮-Run and Rest-|寺田真由美-不在の存在-」(練馬区立美術館

 東京・練馬の練馬区立美術館で「練馬区立美術館コレクション 若林奮-Run and Rest-|寺田真由美-不在の存在-」が開催される。会期は7月25日〜10月18日。

若林奮《Run and Rest》(1996)撮影:山本糾

 若林奮(1936〜2003)は、主に鉄を素材として「自然」「時間」「空間」などに対する観察や思索を抽象的な形態に表した彫刻家。寺田真由美は1958年練馬区生まれ、ニューヨーク在住のアーティストで、室内模型を撮影した写真作品や立体作品、石彫を制作する。

 本展では、同館の収蔵作品を中心に、若林と寺田をそれぞれ個展形式で紹介する。「若林奮-Run and Rest-」では、2024年度に寄贈された彫刻《Run and Rest》(1996)、版画《GRASS》(1993)、ドローイングを含む70点を紹介。これらは、同館に初めて収蔵された若林の作品群だ。新収蔵作品を公開するとともに、立体と平面を行き来する若林の制作を取り上げる。

 「寺田真由美-不在の存在-」では、これまで同館に寄贈された35点を含む作品を紹介。寺田は、室内模型を制作し、本物の一室のように見立てて撮影した写真作品に取り組んできた。作品の多くは白を基調としたモノクロームで構成され、近年の作品には淡い色が表れている。本展では、初期の立体から、写真作品とその模型、近年取り組む石彫までを展示し、寺田の制作活動を振り返る。

会期:2026年7月25日~10月18日
会場:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1-36-16
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(9月21日・10月12日は開館)、9月24日、10月13日
料金:一般 500円 / 高校・大学生および65~74歳 300円 / 中学生以下および75歳以上 無料

「いのちの未来+」(Box1000)

 東京・高輪ゲートウェイにあるMoN Takanawa: The Museum of Narrativesで「いのちの未来+」が開催される。会期は7月25日〜9月25日。

大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちの未来」実施風景 ©FUTURE OF LIFE

 本展は、大阪万博(2025)のシグネチャーパビリオン・⽯黒浩プロデュース「いのちの未来」で公開された未来の物語を、シアターの演出と空間によって再構成する。

 「いのちの未来」は最新技術を用いたアンドロイドを通して「いのちとは何か」という問いに注目したもの。本展では、万博で描かれた50年後の物語に「いのちの未来の選択」を取り上げる新たなシナリオを加え、アンドロイドたちの対話を提示する。さらに、AIを搭載したアンドロイドと言葉を交わす双方向の対話体験を予定している。

会期:2026年7月25日~9月25日
会場:Box1000
住所:東京都港区三田3-16-1MoN Takanawa B3F B1F
休館日:8月3日
料金:一般 4000円 / U25 2500円 / 中学生以下 1500円 ※詳しくは公式サイトを要確認

竹村 京 うごくせかい」(水戸芸術館現代美術ギャラリーほか)

 茨城県水戸市の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、作家・竹村京(1975〜)の個展「竹村 京 うごくせかい」が開催される。会期は7月25日〜10月12日。

参考図版 撮影:木暮伸也

 竹村は「縫う」という行為を通じて、時間の流れや人・物の移動、天変地異、個人の記憶といった揺らぐ世界のなかにある対象に新たな光を与える作品を制作してきた。友人の幸せな生活を等身大で写し取り、その一部を縫い留めることで地震にも負けない保管のかたちを模索した初期作品《A.N. のリビングルーム、地震の予感》(2005)をはじめ、写真やドローイングに布を重ねて刺繍する平面作品や、壊れた日用品を布で包み失われた部分に沿って独自の「修復」を行う立体作品、緻密な運針のなかに時間の流れや世界との交感を表した《Time counter》(2019〜24)など、その関心は一貫して、個人の記憶や出来事を作品のなかに「仮留め」し、一つひとつの存在を現在から未来へとつなぐことへと向けられている。

 竹村にとって過去最大規模の個展となる本展では、2000年代の代表作を起点に、「修復」 を施した作品群や、「天災」と「修復」を主題とした新作インスタレーションを展示するほか、水戸の街なかで参加者が「修復」の意味を考え実践するワークショップなども実施。その多彩な創作から、記憶と喪失、時間や行為における不可逆性といったテーマへとせまるものとなりそうだ。

会期:2026年7月25日〜10月12日
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー ほか
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8 
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし9月21日、10月12日は開館) 
料金:一般 900円 / 高校生以下・70歳以上無料

「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」(広島市現代美術館

 広島市現代美術館で、「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」が開催される。会期は7月25日〜10月12日。

 3年に一度、美術分野において人類の平和に貢献した作家へ授与される「ヒロシマ賞」。その第12回受賞記念として企画された本展は、メル・チンの半世紀以上にわたる活動の軌跡をたどる、日本初の個展となる。

 メル・チンは1951年、米・ヒューストン生まれ。彫刻、絵画、インスタレーションからビデオゲームまで幅広いメディアを用いて、環境問題や社会問題に深く切り込む作品を制作してきた。その活動は、地域住民との共同作業や科学的アプローチを取り入れ、アートを通じて社会意識を喚起し、新たな価値観を提示することに注力している。

 本展は、大型インスタレーション《私たちの民主主義の奇妙な花》(2005)をはじめとする、2001年の同時多発テロ事件以降のアメリカ社会を背景とした作品を展示する第1部「奇妙な花の下で」と、多様なメディアを横断し続けるチンの初期から現在までの歩みを紹介する第2部「逃れられない歴史」で構成される。さらに、漫画『はだしのゲン』(1973〜1987)の作者である中沢啓治へのオマージュとして構想された新作も展開される。

会期:2026年7月25日〜10月12日
会場:広島市現代美術館 B展示室
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
開館時間:10:00〜17:00  ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、9月24日 ※9月21日、10月12日は開館 
料金:一般1600円 / 大学生1200円 / 高校生・65歳以上800円 / 中学生以下無料

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