首都圏から日帰りで行けるアートスポット:伊豆編

首都圏から気軽に日帰りで行けるアートスポットを紹介。今回は静岡・熱海のおすすめアートスポットをまとめました。 ※5月8日24時まですべての方に全文お読みいただけます

起雲閣の洋館「玉姫」のサンルーム

MOA美術館

 1982年に開館し、国宝3点を含む所蔵品3500点を通して日本美術、能や茶の湯といった国特有の文化を紹介していりMOA美術館。熱海駅から徒歩3分の立地にあり、駅からのアクセスが良好なのもポイントだ。

 2017年のリニューアルを機に登場した新たな展示スペースは、美術家の杉本博司と建築家の榊田倫之が主宰する「新素材研究所」が設計。樹齢数百年の行者杉を使った框(かまち)を配するなど、日本の伝統的な素材を用いながら現代的な空間を体現している。また、相模湾を一望できるガラス張りのカフェ「the café」も本館の見所のひとつといえるだろう。

MOA美術館

 7月7日までは企画展「広重 東海道五十三次 版画×PHOTO」が開催中。江戸日本橋から京都に至る旅情を、四季の移ろいや天候、時刻の変化とともに描き出した歌川広重(1797〜1858)の代表作である保永堂版「東海道五十三次」全55作品を一挙公開している。会場では、宿駅の現在の風景を撮影した写真パネルとの比較展示を行い、現代の東海道の旅を紹介。また、高精細デジタル画像で撮影した作品をオリジナル・フィルム・プロジェクションとして大画面に投影している。

住所:静岡県熱海市桃山町26-2
電話:0557-84-2511
開館時間:9:30~16:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:木、展示替期間
観覧料:一般 2000円 / 高大生 1400円 / 中学生以下 無料

起雲閣

 1919年に別荘として築かれ、「熱海の三大別荘」と賞賛された名邸が、1947年に旅館として生まれ変わったのが起雲閣だ。山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治といった日本を代表する文豪たちに愛された宿としても知られ、現在は熱海市指定有形文化財として公開されている。

太宰治が『人間失格』を執筆した別館「雲井の間」

 緑豊かな庭園を囲むように配置された建物は、伝統的な日本建築の美しさを留める「麒麟・仰山荘」や、アール・デコやステンドグラスなど西洋の装飾を取り入れた「玉姫・玉渓」などの洋館で構成されている。和洋中が混ざり合った独特な建築美は、当時の建築技術の粋を集めた空間となっており、訪れる者を大正ロマンの情趣へと誘う。

山小屋風の洋室「玉渓」

 館内では、かつて旅館として営業していた時代の面影を残す展示のほか、ゆかりの文豪たちの資料を展示するコーナーも常設されている。なかでも、ローマ風の浴室やサンルームに施された繊細なタイル装飾やステンドグラスは、現代の建築にはない華やかさと落ち着きを併せ持っている。また、併設された喫茶室「やすらぎ」では、庭園を眺めながら当時の華やかな社交場に思いを馳せ、優雅なティータイムを過ごすことができるのも魅力だ。

住所:静岡県熱海市昭和町4-2
電話:0557-81-2010
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水(祝日の場合は開館)
料金:一般 610円 / 高中生 360円 / 小学生以下 無料