横尾忠則の制作活動60年をたどる。「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」展が愛知県美術館で開催へ

横尾忠則の芸術の全貌を多角的に紹介する展覧会「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」が、2021年1月15日〜4月11日に愛知県美術館で開催される。東海地方の美術館では初の横尾展となる今回の展覧会では、高校時代の作品からグラフィックや絵画の代表作、最新作まで、60年以上におよぶ制作活動の全貌に迫る作品群を展示する。

NEWS / EXHIBITION

寺田倉庫のコレクターズミュージアム「WHAT」。建築と文芸がコラボレーションする企画展「謳う建築」を開催

美術品保管を主軸に、幅広い分野でアート関連事業を展開している寺田倉庫が、12月12日に天王洲にコレクターズミュージアム「WHAT(WAREHOUSE OF ART)」をオープンさせる。オープニングではコレクション展示と同時に建築倉庫プロジェクトによる企画展「謳う建築(うたうけんちく)」が開催。会期は12月12日〜2021年5月30日。

NEWS / EXHIBITION

親密圏を生きる私たちへ。飯岡陸評 斎藤玲児個展「24」+「新・今日の作家展2020 再生の空間」

今年3月にオープンした新スペース「LAVENDER OPENER CHAIR」にて開催された斎藤玲児個展「24」と、横浜市民ギャラリーにて開催された地主麻衣子と山口啓介の2人展「新・今日の作家展2020 再生の空間」。コロナ禍に制作され、発表されたそれぞれの作品について、医療人類学者アネモリー・モルによる著書『ケアのロジック』を手がかりに、キュレーターの飯岡陸がレビューする。

REVIEW

村上隆の「お花」がCTスキャンに。小児患者の不安を和らげるため

アメリカの非営利団体「RxART」と協力し、村上隆がワシントンDCに所在する小児国立病院のCT/PET検査室にチャリティーアートプロジェクトを発表。CT/PETスキャナーや検査室の壁に村上の「お花」モチーフを飾るこのプロジェクトは、患児たちが治療に関する不安や恐怖を和らげることを目指している。

NEWS / HEADLINE

高温の熱のように広がる「エピソード」。椹木野衣評 ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」

ラクス・メディア・コレクティブをアーティスティック・ディレクターに迎え、コロナ禍における国際芸術祭としてはいち早く開催されたヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」。前例のない状況のなか、ひとつのテーマではなく複数のソースを重視し、トリエンナーレを長い時間のなかでとらえる試みについて椹木野衣がレビューする。

REVIEW

論説:初期作品から「石器時代最後の夜」まで。ゼロ距離で曽根裕を考える〈後編〉

大理石の大型彫刻や、彫刻を用いたパフォーマンス、映像作品など多様な表現を展開する曽根裕。現在gallery αMでは、長谷川新をゲストキュレーターに迎えた2020〜21年度のプロジェクト「約束の凝集」の第1回として、東京では約9年ぶりとなる曽根の個展「石器時代最後の夜」を開催中だ。曽根の初期作品から本展までの活動を、「約束の凝集」第2回の参加アーティスト・永田康祐が論じる。

INSIGHT

作業員の死をいかにして「供儀」しうるか。布施琳太郎評「芸術競技」+竹内公太「Body is not Antibody」展

 今夏開催された、「芸術競技」「Body is not Antibody」というふたつの展覧会の共通項として「作業員の死」を見出した美術家の布施琳太郎。林道郎による、ボードリヤール『象徴交換と死』を論じた書物から、「アナグラム」「供養」といったキーワードを抽出し、それぞれの作品について、原発や東京オリンピックの背後に浮き上がる「死」の存在を結びつけながら論じる。

REVIEW