東京オペラシティ アートギャラリーで4月より開催予定だった「ライアン・ガンダー われらの時代のサイン」の開催延期が決定した。イギリスのロックダウンをはじめとする、新型コロナウイルスをめぐる情勢の急激な悪化によるものだ。
これを受けて、当初は4階で同時開催を予定していた「ガンダーによる収蔵品展」を全館で開催することが決定した。会期は4月17日〜6月20日。
同展は、ライアン・ガンダーによる「この状況で僕にできることはないだろうか」「収蔵品展のキュレーションはイギリスからでもできるのでは」という申し出から始まったもの。寺田小太郎によるプライベート・コレクションである東京オペラシティ アートギャラリーの収蔵品を、ガンダーがキュレーションし、小山穂太郎、李禹煥(リ・ウファン)、吉永裕、堂本右美、野又穫、大野俊明、赤塚祐二、奥山民枝、加藤清美、相笠昌義らの出品が予定されている。
1976年イギリス生まれのガンダーは、古今東西の美術作品や、日常生活で気に留めないあたりまえの物事への着目を出発点とした制作を行い、オブジェ、インスタレーション、絵画、写真、映像など多彩なジャンルで発表を行ってきた。今回の展覧会では、その視点、考察、解釈を収蔵品に向けることで、新たな展示を画策。これまで一度も展示されたことがなかった作品も、キュレーションによって日の目を浴びるという。
なお、当初予定していたガンダーの個展は、新型コロナウイルスが落ち着いて以降の開催とし、今回の収蔵品展はプレ展覧会に位置づける。