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バンクシーのネズミはなぜ傘をさしているのか? ストリートの現実主義とファンタジー

2019年1月に東京・日の出で発見され、都が撤去した「バンクシー作品らしきネズミの絵」。本作の議論のひとつが、バンクシーのものかという作品の真贋。また、バンクシー本人によるものだと判明した場合にも、作品を一般公開することは公共物に描かれた「落書き」を都が認めることになり、ダブルスタンダードではないかという批判も出ている。また、バンクシーの手法を真似た作品も日本各地に出現するなか、「この騒動すべてがバンクシーの作品と呼べるのではないか」という指摘もある。バンクシーに直接インタビューをした経験を持ち、バンクシーに関する本の翻訳を多く手がけてきた鈴木沓子は、一連の騒動をどう見ているのか。作品の意味を解説する。

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世界屈指の慈善団体は何を目指す? 「フォード財団ギャラリー」がニューヨークにオープン

2018年末、ニューヨーク・マンハッタンにあるフォード財団ビルが、2年の改装工事を経て「フォード財団 センター・フォー・ソーシャル・ジャスティス(Ford Foundation Center for Social Justice)」としてリニューアルオープンした。今年3月、その建物の一角に、社会問題をテーマにしたアートを展示するスペース「フォード財団ギャラリー」が新たにオープンし、一般に公開されている。財団のミッションを体現する、特別な使命を担ったこのギャラリー。その様子を取材してきた。

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ロバート・メイプルソープの回顧展から「フリーズ・NY」まで。ゴールデンウィークに海外で見るべき展覧会【ニューヨーク編】

今年10日間となるゴールデンウィークの長期休暇中には、海外へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。海外で開催されている展覧会のなかから、編集部が注目する展覧会を都市ごとに5つずつピックアップ!第3弾はニューヨーク編。

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「ディオール展」から女性にフォーカスしたグループ展まで。ゴールデンウィークに海外で見るべき展覧会【ロンドン編】

今年10日間となるゴールデンウィークの長期休暇中には、海外へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。海外で開催されている展覧会のなかから、編集部が注目する展覧会を都市ごとに5つずつピックアップ!第2弾はロンドン編。

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蜜月の終わり。世界各国の美術館が関係解消を急ぐ「サックラー・ファミリー」とオピオイド中毒問題

アメリカ国内で多くの犠牲者を出している鎮痛剤「オピオイド」。このオピオイド危機の元凶をつくった製薬会社を経営しているのが、美術館などへの慈善事業で知られるサックラー・ファミリーであることに対し、オピオイド中毒を経験した写真家ナン・ゴールディンが抗議活動を行うなど大きな社会問題となっている。このような状況を受け、各国の美術館が相次いでサックラーとの関係解消に乗り出した。 

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美術館化する「メガギャラリー」。 その最新動向を探る

アートマーケットの中で、大きな力を持つ通称「メガギャラリー」たち。彼らの動向は注目を集め、アートビジネスのあり方にも影響を及ぼす。アートマーケットに関するレポートと合わせながら、メガギャラリーの最新動向を探ってみたい。

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異色の映画論から、ひとりの「陶作家」の思想まで。4月号新着ブックリスト(2)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第二弾では、伝記映画にフォーカスした異色の映画論から、陶作家・安藤雅信の思想が詰まったエッセイまで、『美術手帖』4月号に掲載された注目の新刊を3冊紹介する。

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マネからプッシー・ライオットまで。4月号新着ブックリスト(1)

雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。第一弾では、現代美術にまで及ぶマネの影響力を多角的に読み解く論考から、ロシアのアクティヴィスト集団「プッシー・ライオット」のメンバーの著書まで、『美術手帖』4月号に掲載された注目の新刊を3冊ずつ紹介する。

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自然環境と共存するクラフツマンシップ。写真でたどる、レミーマルタンのものづくり

フランスで1724年に創業した歴史あるコニャックメーカー、レミーマルタン。 プレミアムコニャックをつくり続けてきた同社は、生産者とのパートナーシップを重視し、 環境に配慮したシステムづくりにも取り組んできた。そのものづくりのスピリットを、 若手写真家・原田教正が現地で撮り下ろしたビジュアルとテキストで紹介する。

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作品保管のための最先端施設。ニューヨークのアートストレージ「UOVO」に潜入

日々新しい作品が生み出されるアートマーケットでの目下の課題のひとつは、「作品をどう保管するか」だろう。今後いっそうの需要が見込まれるアートストレージサービスのなかで、最先端の施設ときめ細かなサービスによって美術館、ギャラリー、アーティストらから絶大な支持を得るのが、ニューヨーク・ロングアイランドシティの「UOVO」だ。2014年の設立以来増設を続け、現在の利用者は1500を超える「UOVO」を訪問し、スタッフに話を聞いた。

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より多くの市民を美術館に。 ニューヨーク市の取り組み「IDNYC」と「カルチャー・パス」に注目

ニューヨーク市は100近くの美術館や博物館を擁し、文化に触れるには非常に恵まれた環境にある。しかし入場料の高さがネックになり、地元に住んでいても足を運ばないという人も少なくない。そんななか、ニューヨーク市とニューヨーク公立図書館がそれぞれ、市民の文化施設へのアクセスを改善するための取り組みを行っている。

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