MAGAZINE

あいちトリエンナーレ2016開幕レポート!【名古屋編】

今年で3回目を迎える「あいちトリエンナーレ2016」が、いよいよ8月11日に開幕する。今年はテーマに「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」を掲げ、38の国と地域から119組のアーティストが参加。名古屋、豊橋、岡崎の街なかに作品が展開されている。注目の作品を名古屋編と岡崎・豊橋編の2回に分けてレポートする。

INSIGHT

第96回

象徴としてのパン、美術という異物。 椹木野衣が見た、折元立身展

顔一面にフランスパンをくくり付けた「パン人間」の姿で世界各地を旅し、現地の人々と交流したパフォーマンス作品、アルツハイマー症の母の介護を作品とした「アート・ママ」シリーズなど、様々な人々、さらには動物たちとのコミュニケーションを題材に、40年以上にわたってユニークな作品を発表してきた折元立身。今年4〜7月、川崎市市民ミュージアム(神奈川)で開催された「生きるアート 折本立身」展を、椹木野衣がレビューする。

REVIEW

アートを堪能する海辺のリゾート「タラサ志摩ホテル&リゾート」

美しい自然に囲まれた伊勢志摩の海辺に位置する「タラサ志摩 ホテル&リゾート」は、滞在しながらアートをじっくり堪能できるリゾートホテルだ。同館の「タラソテラピー(海洋療法)」や近隣の伊勢神宮といった「癒し」とともに、現代美術のコレクションを間近で鑑賞しながら、特別な時間を味わうことができる。

INSIGHT

第7回

櫛野展正連載:アウトサイドの隣人たち ⑦ピン球入魂の道化師

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたキュレーター・櫛野展正。現在はギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちにインタビューし、その内面に迫る連載の第7回は、「へのへのもへじ」に囲まれた卓球場を運営している斎藤善郎さんを紹介する。

上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座⑦ パース設定編

初心者にもやさしい直感的な操作が可能な多機能・低価格のペイントソフトとして、多くのクリエイターから支持を得ているペイントソフト「openCanvas」。声優の上田麗奈が、同ソフトのメインアートワークを手がけた人気イラストレーター・藤ちょこさんにその魅力を教わる連載です。デジタルペイント初挑戦ながら、これまでの6回の講座で、驚くべきスピードでソフトの操作を覚え「いもちゃん(のちにコスモちゃん)」というオリジナルキャラクターを描き上げた上田。今回からは、写真をベースにした新たなイラストの作画に挑戦します。

INSIGHT / PROMOTION

第4回

空間で展開される色光。細倉真弓「CYALIUM」展

1979年生まれの細倉眞弓は京都府出身、高校生の頃の「ガーリー写真」ブームをきっかけに写真を始め、国内外で数多くの個展やグループ展に参加している。G/P galleryで開催した個展「CYALIUM」のタイトルは、化学発光による照明器具「CYALUME(サイリューム)」に金属元素の語尾「IUM」を加えた造語である。写真現像の暗室から着想を得た作品を発表した本展を、中尾拓哉がレビューする。

第3回

「枠」に囚われて脱する、「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」展

アーティストがキュレーションする展覧会「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」展が都内6会場で開催され、総勢31名の作家が参加した。第2回目となる今回は「枠を思考する」を共通テーマとして掲げている。既存の「枠」をアーティストによって再構築することを目指した本展を、中尾拓哉がレビューする。

写真で眺める、サイ・トゥオンブリーの詩(私)的な視線

アメリカ抽象表現主義の第2世代の作家として位置づけられてきたサイ・トゥオンブリーは、即興的な線や絵具、数字やアルファベットを組み合わせた絵画や彫刻作品を多く残している。その一方で、画業と並行し未発表のまま写真制作を続けていた。そんなトゥオンブリーの写真が一堂に集結する展覧会「サイ・トゥオンブリーの写真-変奏のリリシズム-」展がDIC川村記念美術館(千葉)で開催されている。輪郭がおぼつかないほど光にあふれた写真からわかるトゥオンブリーが眺めていた景色とは? トゥオンブリーの写真制作の裏側や本展の見どころとともに、トゥオンブリーの表現手法について本展担当学芸員の前田希世子に聞いた。

INTERVIEW

第95回

椹木野衣が見た、 小泉明郎の個展「空気」

1976年群馬に生まれ国内外で映像を学んだ小泉明郎は、国際的な舞台で日本独特の要素と実験的な手法によって独自の映像表現を探究している。「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」展(東京都現代美術館)へ出品不可となった連作《空気》(2016)は、同館から徒歩圏内にあるギャラリー、無人島プロダクションにて発表された。アートにおける表現の自由と規制について議論を巻き起こした本作品を、椹木野衣がレビューする。

REVIEW

第10回

【今月の1冊】開かれた視点で展開する、新しい李禹煥論

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から注目したい作品をピックアップ。毎月、図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2016年7月号では、ドイツの美術史家による、現代美術の巨匠・李禹煥についての本格的論考『李禹煥 他者との出会い─作品に見る対峙と共存』を取り上げた。

映像の「時間」でモンタージュする空間 山城大督インタビュー

映像の持つ「時間」の機能に着目し、空間において「再現可能な体験」の展示を試みてきた山城大督。森美術館(東京・六本木)で開催中の「六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声」では、展示空間に映像と劇場のメソッドを展開させた画期的な手法で作品を発表している。新たな表現方法を探究する作家に、作品制作の背景と今後の展望について話を聞いた。

INTERVIEW

上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座⑥ 仕上げ編

初心者にもやさしい直感的な操作が可能な多機能・低価格のペイントソフトとして、多くのクリエイターから支持を得ているペイントソフト「openCanvas」。声優の上田麗奈が、同ソフトのメインアートワークを手がけた人気イラストレーター・藤ちょこさんにその魅力を教わる連載です。これまで描いてきた少女(いもちゃん改め、コスモちゃん)も、いよいよ最後の仕上げ。デジタルならではの機能で、画面全体に様々な演出をしていきます。

INSIGHT / PROMOTION

第6回

櫛野展正連載:アウトサイドの隣人たち ⑥ラーテルになりたい

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会をキュレーターとして扱ってきた櫛野展正。自身でもギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちにインタビューし、その内面に迫る連載の第6回は、様々な障害と闘いながら力強い絵を描く、ラーテルさん(あなぐまハチロー)さんを紹介する。

息を吹き込んだガラス越しに現出するミステリアスな物語の断片

赤、青、黄、緑など多色のフラスコ型のオブジェを棚台に並べて実験室のような場を現出させ、見る者を異世界へと誘うような空間を生み出すイライアス・ハンセン。3月19日〜4月30日にタケ・ニナガワ(東京)にて開催された個展に際し、インタビューを行い、その作品世界を構成するガラスのオブジェへの思いと制作プロセスに迫った。

INTERVIEW

「部屋」の外へ。義足のアーティスト・片山真理インタビュー

先天的な足の病気をもって生まれ、義足で生活するアーティスト・片山真理。現代美術や音楽、執筆など、幅広い分野で活動し、森美術館(東京・六本木)で開催中の「六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声」にも参加している。自身の身体に向き合いながら作品を制作する片山に、制作活動や、これまでの人生について話を聞いた。

INTERVIEW

第94回

パノラマで描く都市と自然の無境界。 椹木野衣が見た、青島千穂個展

グラフィックデザインソフトのIllustratorを使ったイラストレーション、アニメーション、彫刻といった幅広い方法で、独特の世界観を描き出してきた青島千穂。自然災害や都市の風景をモチーフに、彼女の表現が新たな展開を見せた京都カイカイキキ ポップアップギャラリーでの個展を、椹木野衣がレビューする。

REVIEW