宇都宮美術館で「カンディンスキー 世界は鳴りひびく」展が開催。絵画の可能性を拡張した画家の功績をたどる

栃木県宇都宮市の宇都宮美術館で、画家ワシリー・カンディンスキーの画業を通覧する展覧会「カンディンスキー 世界は鳴りひびく ―日本のコレクションでたどる画業と反響―」が開催される。会期は7月19日〜9月3日。

ワシリー・カンディンスキー《支え無し》(1923)キャンバスに油彩 97.3×93.7㎝ ポーラ美術館

 栃木県宇都宮市の宇都宮美術館で、「カンディンスキー 世界は鳴りひびく ー 日本のコレクションでたどる画業と反響 ー」が開催される。会期は7月19日〜9月3日。

 ロシアに生まれ、活動期の多くをドイツやフランスといった異国で過ごした画家ワシリー・カンディンスキー(1866〜1944)は、「抽象絵画」の創始者のひとりとして知られている。色を聴き、音を視るかのように自身の感性と世界を響き合わせながら展開されたその活動は、画家にとって「感性の直接話法の探求」であった。それは、ひとつの感性が様々なメディアを複合する現代の多次元的な表現を先駆するものであり、絵画の可能性を拡張したといっても過言ではない。

ワシリー・カンディンスキー《商人たちの到着》(1905)キャンバスにテンペラ 92.5×135㎝ 宮城県美術館
ワシリー・カンディンスキー《3本の菩提樹》(1908)板に油彩 33×41㎝ 石橋財団アーティゾン美術館
ワシリー・カンディンスキー《活気ある休息》(1923)キャンバスに油彩 58.5×70.2㎝ 笠間日動美術館

 また、カンディンスキーは東洋や日本の芸術からも多くの示唆を得ており、日本でも1910年代という早い時期からその作品と理論を積極的に受容してきた。本展は、日本との関係にも着目しつつ、国内に収蔵されている作品を集結させ、初期から晩年までのカンディンスキーの画業を通覧する初の機会となる。

 画家自身が「童話のような」「新しいロマンティシズム」と評したように、本展は深い華やぎに満ちた絵画世界を堪能できる貴重な機会となるだろう。なお、会期中には、講演会やワークショップ、学芸員による見どころガイドなどの関連イベントも多数実施される予定だ。

萬鉄五郎《構図》(1915頃)紙本墨画 25.2×27.6㎝ 岩手県立美術館
神原泰《スクリアビンの『エクスタシーの詩』に題す》(1922)キャンバスに油彩 117×91㎝ 東京国立近代美術館

編集部