北京を拠点に活動するチェン・ウェイは、中国の一人っ子政策、改革開放政策以後に生まれた「80後」と呼ばれる世代を代表する作家。写真を主な表現手段とし、急速に変化を遂げる中国社会に対して鋭敏な視線を投げかける作品を制作している。
チェンの写真に写る映画のワンシーンのように演出された風景は、どこか現実離れした印象を与えながらも、作家の自己認識や中国の社会問題を色濃く反映している。
日本で2回目の個展となる本展では、新作の写真作品のほか、LED掲示板を使った立体作品も展示。大きく変容する中国社会に生きる人々や風景を洞察し、そこに潜む美を体現するチェンの最新形を紹介する。