MAGAZINE

アートディレクター・吉田ユニの大型個展。ラフォーレミュージアム原宿の「Dinalog」展でビジュアルの背景を知る

ラフォーレ原宿のキャンペーンビジュアルや、 渡辺直美展のビジュアル、 星野源、CharaなどのCD・DVDジャケットを手がけてきたアートディレクター・吉田ユニ。その大規模個展「Dinalog」がラフォーレミュージアム原宿で行われる。会期は11月15日~12月1日。

NEWS / EXHIBITION

古墳の町で表出される豊かな共感覚。荒木夏実評 山城大督「パラレル・トラベル」展

宮崎県の高鍋町で、山城大督による展覧会「パラレル・トラベル」が開催中だ。映像と空間における新しい表現を探求してきた山城は、古墳が点在する高鍋町の風景と、そこで過ごした経験や時間にインスピレーションを受け、上演型の新作インスタレーションなどを発表。音楽家の角銅真実をゲストパフォーマーに迎えるなど、様々な試みによって鑑賞者の五感を刺激する本展について、荒木夏実がレビューする。

REVIEW

金氏徹平、名和晃平、ヤノベケンジらに続くアーティストを募集。MASKの若手アーティスト支援事業をチェック

広さ約1000平米、高さ9メートルの鋼材加工工場・倉庫跡地を活用した、大阪市の「MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)」。金氏徹平、名和晃平、ヤノベケンジら6名のアーティストの作品を収蔵する同所が、設立後初となる新規収蔵作品のプロポーザル募集を実施する。

NEWS / HEADLINE

トグサとハラウェイ検屍官は、その人形に何を見るか? 逆卷しとね評 菅実花「The Ghost in the Doll」展

ラブドールを妊婦姿で撮影したアートプロジェクト「Do Lovedolls Dream of Babies?(ラブドールは胎児の夢を見るか?)」(2014〜)で注目を集めた菅実花の個展が、原爆の図 丸木美術館で開催された。本展では、19世紀のヨーロッパで流行した、故人を湿板写真で記録する「死後記念写真」の手法を用い、等身大の精巧な乳児人形「リボーンドール」を撮影した新作《Pre-alive Photography》を中心に発表。 本稿では、気鋭のダナ・ハラウェイ研究者が、押井守監督の映画『イノセンス』に登場するトグサとハラウェイ検屍官の対話のかたちをとり、本展における生命とゴーストの謎に迫る。

INSIGHT

アニエス・ヴァルダの遺作『ヴァルダ・バイ・アニエス』が公開へ。日本では劇場公開されていなかった2作も同時上映

2019年3月29日に亡くなった、ヌーヴェル・ヴァーグを代表する監督であり美術家としても活躍したアニエス・ヴァルダ。そんなヴァルダの遺作『ヴァルダ・バイ・アニエス』(原題)が、12月にシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開されることが決定した。

NEWS / HEADLINE

「戦争花嫁」の姿をとらえ続けた写真家。 江成常夫の写真展が相模原市民ギャラリーで開催中

「負の昭和」をテーマに活動を続けてきた写真家・江成常夫の写真展が、神奈川の相模原市民ギャラリーで開催されている。本展では、「戦争花嫁」と呼ばれる女性たちをとらえた『花嫁のアメリカ 歳月の風景 1978―1998』を紹介。第二次世界大戦の戦中戦後を生きた花嫁たちの姿と言葉を再度提示している。会期は9月1日まで。

NEWS / EXHIBITION

何世紀にもわたる時間の厚みを絵画に。ベルリン拠点の画家、マキ・ナ・カムラの個展をチェック

ヨーロッパを中心に活動を行うアーティスト、マキ・ナ・カムラの個展「まるで、*砂糖が水にだんだんとけゆくのをみていた子どもが、自分の体はそんなふうにお風呂にとけ出さないのにな、とひとり問うてみるかのようなもの展」が、東京・天王洲のANOMALYで開催される。会期は9月7日〜10月5日。

NEWS / EXHIBITION

あいちトリエンナーレ参加作家・毒山凡太朗がアーティスト・ラン・スペース「多賀宮 TAGA-GU」を名古屋にオープン

「あいちトリエンナーレ2019」の参加作家でもある毒山凡太朗が、名古屋市西区にアーティスト・ラン・スペース「多賀宮 TAGA-GU」をオープンする。同スペースでは作品展示のほか、円頓寺本町商店街の人々と対話する場所などを目指すという。

NEWS / HEADLINE

加藤泉が取り組むリトグラフ。ピカソやシャガールも制作したパリの工房の魅力とは

原美術館とハラ ミュージアム アークでの個展「加藤泉―LIKE A ROLLING SNOWBALL」が開催中の加藤泉。1990年代半ばから絵画を発表、やがて木彫も手がけ、近年ではソフトビニールや石、ファブリックなど多彩な素材を用いた作品制作へと、その表現の幅を広げてきた。加藤が3年前からフランス・パリの歴史的な版画工房「Idem Paris」(イデム・パリ、以下イデム)と取り組んでいるのがリトグラフ(平版画)だ。イデムとはどんな場所なのか、そして職人の手を介在するこれまでと違った技法に、作家・加藤泉はどう向き合っているのか、その制作に迫った。

NEWS / REPORT

第五福竜丸展示館における「展示」のあり方とは。長谷川新評 「なぜ?ベン・シャーンが見た福竜丸-13点のデッサンと漁師たち」展

遠洋マグロ漁船がアメリカ軍による水爆実験で被ばくした「第五福竜丸事件」の資料を保存する第五福竜丸展示館(東京)にて、事件に関するルポルタージュの挿絵などを手がけたアメリカの画家・ベン・シャーンの原画展が開催されている。展覧会を含む館での展示について、インディペンデント・キュレーターの長谷川新がレビューする。

REVIEW