MAGAZINE

織物を解きほぐすことは、世界と向き合う新たなアプローチとなるか。中尾英恵評「世界の絣」展

世界各地で行われてきた染織技法の一つである「絣」。素朴な幾何学文様から複雑で精緻な絵画文様まで、「絣」の様々な表現に着目した展覧会が開催された。染織技法から見えてくる世界各地の地域の特色と現在、そして織物が内包するものについて、小山市立車屋美術館学芸員の中尾英恵がレビューする。

REVIEW

虚実のあいだを彷徨う現代人の肖像、その詩学。シュテファン・バルケンホール インタビュー

ドイツ人彫刻家シュテファン・バルケンホールは、80年代のデビュー以降、人物や動物、建築などをモチーフに、1本の木から台座ごと掘り出す人体彫刻、その背景としての役割を担うようなレリーフなど、荒く削られた木やブロンズに着彩を施した彫刻作品を制作。ヨーロッパを中心に国際的に活躍してきた。日本国内においては、2005年、国立国際美術館と東京オペラシティアートギャラリーにおいて初個展「シュテファン・バルケンホール:木の彫刻とレリーフ」を開催し、大きな話題を呼んだ。今回、8年ぶり3度目となる小山登美夫ギャラリーでの個展(9月7日〜10月5日)のために来日した作家に話を聞いた。

INTERVIEW

彫刻家として社会に問いかける「視線」。戸谷成雄インタビュー

東京・六本木のシュウゴアーツで、10⽉19⽇まで開催中の彫刻家・⼾⾕成雄の個展「視線体」。無数の視線の集積によって彫刻がつくられるという、独自の理論で制作をつづけ、高い評価を受けてきた。半世紀におよぶ制作活動と積みあげられた思索、そして彫刻家として自認する使命について、埼玉・秩父の戸谷のアトリエで聞いた。

INTERVIEW

グランプリは個展開催の権利。若手クリエイターを発掘する第22回「1_WALL」が11月よりオンラインでのエントリー開始

東京・銀座のガーディアン・ガーデンが主催する、若手クリエイターの個展開催の権利をかけた公募展「1_WALL」 。22回となるこの公募展のオンラインでのエントリー受付が、グラフィック部門は11月25日より、写真部門は1月13日よりスタートする。

NEWS / PROMOTION

福祉ではなく芸術の領域で、ろう者と聴者が語り合う。「聞こえる人と聞こえない人のための『音楽』をめぐるトーク」イベント・レポート

「東京藝術大学ダイバーシティ月間2019」のプログラムとして、イベント「聞こえる人と聞こえない人のための『音楽』をめぐるトーク」が7月16日に東京藝術大学で開催された。ろう者の映画監督と舞踏家、聴覚に頼らない音楽を考える音楽家、あらゆる境界を超えた表現を追求する美術家たちが、それぞれの考える「音楽」についてディスカッションを行った。本トークの様子を、モデレーターを務めた荒木夏実がレポートする。

INSIGHT

アーティストとの対話が生む版画作品。ノマル代表・林聡インタビュー

1989年創業、今年30周年を迎えた大阪・城東区にある株式会社ノマル。現在は、版画工房の「ノマルエディション」、展示スペースの「ギャラリーノマル」、デザイン編集スタジオ「ノマル・グラフィック」を備え、版画作品の制作から展示販売までを総合的に手がけている。アーティストとともに版画作品をつくり続けてきた代表の林聡に、これまでの歩みと見据える先を聞いた。

INTERVIEW

菅木志雄の個展が東京画廊で開催。過去のインスタレーションを3期に分けて再展示

「もの派」を代表するアーティスト・菅木志雄の個展が、銀座の東京画廊+BTAPで開催されている。菅は、同ギャラリーにおいて1976年から計16回の個展を開催。本展では、菅が過去に同ギャラリーで制作したインスタレーション作品を3期に分けて再展示する。会期は9月7日~14日、21日~10月5日、12日~19日。

NEWS / EXHIBITION