MAGAZINE

世界と関わるための窓を開く。中山佐代評 福留麻里『西の湖ほとりに教わるツアー』

「ボーダレス・エリア近江八幡芸術祭 ちかくのまち」のプログラムのひとつとして行われた、ダンサー・振付家の福留麻里による『西の湖ほとりに教わるツアー』。福祉施設で暮らし、幼少から毎日ヒモを振り続けてきた武友義樹とのコラボレーションから生まれ、西の湖の自然のなかで行われたツアーパフォーマンスを、舞台の企画・制作・記録を行う中山佐代がレビューする。

INSIGHT

先鋭化するタイ民主化デモの文化的側面。その歴史とネットワークを探る

現在タイでは、軍事政権を率いるプラユット首相の辞任や憲法改正、さらにこれまでタブーであった「王室改革」を求める大規模な民主化デモが続いている。その中心を担うのは中高生を含む若者たちだ。デモ隊はラディカルな主張を展開するいっぽうで非暴力的であることを重要視しており、そこで採用されているのが文化的な手法や表現だという。様々なアーティストやラッパー、劇団などがそれぞれの方法で作品を発表し、支援しているというこのデモの文化的な側面について、タイ文学研究者、タイ語翻訳者の福冨渉が解説する。

INSIGHT

ある場所が歴史に組み込まれるとき。鈴木萌夏評「佐賀町エキジビット・スペース 1983-2000 現代美術の定点観測」

群馬県立近代美術館で「佐賀町エキジビット・スペース 1983-2000 現代美術の定点観測」展が開催されている。本展は、小池一子が主宰したオルタナティブ・スペースの先駆け「佐賀町エキジビット・スペース」を、会場風景や実際の出展作品から振り返るもの。あるスペースを歴史化することの意義と問題を、研究プロジェクト「レントゲン藝術研究所の研究」などを行う鈴木萌夏が論じる。

REVIEW

複数の都市とオンラインで同時開催。アートフェア「NADA Miami」の新しい取り組みに注目

新型コロナウイルスの影響で国際的なギャラリーが現地に集まることが不可能となっているなか、アメリカのアートフェア「NADA Miami」が、各都市の参加ギャラリーで行われるリアルなアートフェアをオンラインアートフェアと並行して開催。東京はMISAKO & ROSENを会場にして6つのギャラリーが集結して出展する。

NEWS / MARKET

田中泯が名作『ドン・キホーテ』に挑む。編集工学者・松岡正剛とタッグで

「舞台芸術」「ダンス」「音楽」「美術」の枠ではとらえられない独自の身体表現を確立する田中泯。今回、編集工学者・松岡正剛とタッグを組み、ミゲル・デ・セルバンテスの名作『ドン・キホーテ』に挑戦。『村のドン・キホーテ』として上演する。上演期間は12月4日〜6日。

NEWS / HEADLINE

文化庁のフリーランス・芸術関係者支援、第4次募集が開始。手続きの際の心構えや注意点とは

11月25日、文化庁が約500億円の予算を投じて行っている、文化・芸術分野のフリーランス向けの「文化芸術活動の継続支援補助金」。その第4次募集が開始された。申請の手続きにあたっての心構えや注意点を、第3次募集に応募したというアーティスト・市原えつこの経験を交えながら、編集部がまとめた。

NEWS / HEADLINE