外部へと開かれたていることの重要性
「モレモレ」と「Decomposition」に共通するのは、「水」という要素だ。いっぽうは都市空間を流れる水を循環させ、もういっぽうは果物の内部に含まれる水の変化を音と光へと置き換える。
しかし、作品を成立させているのは水だけではない。日用品や機械、果物、電気、光、空気、建築、そして鑑賞者。それぞれが互いに作用しながら、ひとつの環境を形成している。とりわけ本展では、ギャラリー9のガラス越しに見える公園の風景が、作品と並行して変化し続ける。雲が太陽を遮れば室内の光も変わり、広場を歩く人々の姿も展示空間の一部のように現れる。内部と外部、作品と日常の境界は、完全には閉じられていない。
ヴェネチア・ビエンナーレの追体験でありながら、横浜ならではの展示を目指したという毛利。今回の展示について、作品が横浜の「異なる環境のリズムに呼応し、また新たな姿へと変わっていく」と記している。ヴェネチアで一度完成した作品を、そのまま横浜へ移植するのではない。場所が変われば、使われるものも、光も、空気も、人々との関係も変化する。その変化を排除せず、作品を構成する条件として受け入れ、新たな共同体を生み出すことに、「Recompose」という言葉の意味がある。



















