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セゾン現代美術館がリニューアルオープン。「作品と深く呼吸する場所」を掲げ、菊竹清訓建築を次世代へ【4/5ページ】

コレクション展「ソコからみたキセキ」に見る収蔵品の厚み

 リニューアルに合わせて開幕したコレクション展「ソコからみたキセキ」も大きな見どころだ。本展では、所蔵する約800点のコレクションから、およそ80点が紹介されている。

 14台の鉛のベッドによって構成されるアンゼルム・キーファーの大作《革命の女たち》(1992)は常設作品だが、セゾン現代美術館を象徴する作品として、いまなお圧倒的な存在感を放っている。

アンゼルム・キーファー《革命の女たち》(1992)

 会場にはこのほか、アレクサンダー・カルダーマン・レイ、ロバート・ラウシェンバーグ、ジャスパー・ジョーンズマーク・ロスコジャクソン・ポロック森村泰昌横尾忠則、宇佐美圭司といったそうそうたるアーティストの作品が並ぶ。改めて同館のコレクションの厚みと、その背景にあったセゾン文化(80〜90年代にセゾングループが提唱した生活文化)の強度を感じることができるだろう。

「ソコからみたキセキ」展示風景
「ソコからみたキセキ」展示風景

 展示室では、空調や照明、床、壁といった設備が刷新された。大きく変わったのが、キャプションを取り除いた点だ。来館者は、作者名や制作年といった情報を最初に読むのではなく、まず作品そのものと向き合うことになる。詳細な作品情報はウェブサイト上で確認できるため、視覚的な体験を優先しながら、必要に応じて背景を深く知ることができる仕組みとなっている。

 情報を減らすことで、作品の見え方はどのように変わるのか。静けさを増した展示室を歩いていると、作品同士の距離や、窓から差し込む光、外に広がる緑までもが、それぞれの作品の一部であるかのように感じられる。

展示室をつなぐエリアも刷新された

編集部