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山と一緒に楽しみたい美術館・アートスポットベスト10(西日本)

全国の美術館・博物館のなかには山とともに楽しめるスポットも少なくない。ここでは山も一緒に楽しめるミュージアムのなかから、西日本エリアでとくに注目したい10ヶ所をピックアップしてお届けする。※本記事は7月3日24時まですべての方に全文お読みいただけます。

奈義町現代美術館

飛驒高山美術館(岐阜県高山市)

 飛騨高山は古くから山々とともに発展してきた城下町。季節ごとに表情を変える北アルプスを見渡す高台に位置するのが飛驒高山美術館だ。閉館した同名の旧美術館が所蔵していた約850点におよぶコレクションを引き継ぎ、2024年に「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」に併設する美術館としてリニューアルオープンしている。

展示室4「アートラウンジ」

 館内では、アール・ヌーヴォー、アール・デコを中心とした装飾芸術を紹介。エミール・ガレ(1846〜1904)の代表作である花器《フランスの薔薇》(1900頃)をはじめとするガラス工芸や、ルネ・ラリック《シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水》(1926)など、世界各地から集められた名品が並ぶ。展示は「ガレの杜」「うつろいの間」「アール・デコ」など5つのテーマで構成され、自然光や照明、音響、香りによって作品の印象が移ろうよう演出されている点も見どころ。ガレが残した「私のルーツは森の奥深くにある」という言葉をテーマに据えた展示室では、飛騨の森林風景とガラス作品の両方を鑑賞できる。

住所:岐阜県高山市上岡本町1-124-1
電話:0577-40-1007
開館時間:10:00~15:00 ※入場は閉館の30分前まで
休業日:無休
料金:一般 1000円(ホテル宿泊者、サンクチュアリコート高山メンバーは無料) / 小学生以下無料

MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市)

 古くから焼き物の里として知られる信楽。その山あいの自然に囲まれて位置するのがMIHO MUSEUMだ。設計を手がけたのは、ルーヴル美術館のガラスのピラミッドでも知られるI.M.ペイ(1917〜2019)。周囲の景観を損なわないよう、建物の約8割を地下に埋設しており、桜や新緑、紅葉など、春夏秋冬の山の景色とともに展示空間を歩くことができる。美術館へはトンネルと吊橋を渡って向かうアプローチが設けられ、中国・東晋の詩人、陶淵明(365〜427)が漢詩『桃花源記』に描いた「桃源郷」の世界へと導かれるような体験そのものが鑑賞の始まりとなる。

MIHO MUSEUM

 館内では、日本美術をはじめ、中国、西アジア、南アジア、エジプトなど古代文明の美術を中心に展示。約3000件におよぶコレクションから、テーマに応じて展示替えが行われる。南館ではガンダーラ仏やエジプト美術などシルクロードをめぐる文化交流を紹介。北館では、春・夏・秋の開館ごとに、内外からの出陳を含めテーマを定めた特別展を開催している。オリジナルグッズを揃えたミュージアムショップや、無肥料・無農薬の厳選食材を使用した喫茶、レストランも併設されており、山々に抱かれて1日ゆったりと過ごせる美術館だ。

住所:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
電話:0748-82-3411
開館時間:10:00~17:00
休館日:月(祝日の場合は翌平日)

アサヒグループ大山崎山荘美術館(京都府大山崎町)

 京都と大阪の境にそびえる天王山は、古くから交通の要衝として知られ、ハイキングコースや史跡をめぐる散策スポットとしても親しまれてきた。その南麓、緑に囲まれた山腹に建つのがアサヒグループ大山崎山荘美術館だ。約5500坪の庭園に佇む大山崎山荘は、実業家・加賀正太郎(1888〜1954)が1910年代から約20年をかけて築いた別荘を保存・再生したもので、現在は本館に加え、安藤忠雄(1941〜)が設計した「地中の宝石箱」と「夢の箱」が点在する。歴史的建築と現代建築、そして季節の移ろいによって表情を変える天王山の自然が一体となった景観が魅力だ。 

アサヒグループ大山崎山荘美術館

  コレクションは、アサヒビール初代社長・山本爲三郎(1893〜1966)の旧蔵品を核とし、民藝運動にゆかりのある作品や近代・現代美術を幅広く収蔵。なかでも印象派の巨匠、クロード・モネ(1840〜1926)の「睡蓮」連作(1914〜17)は、美術館の象徴的な所蔵作品として知られ、「地中の宝石箱」で自然光とともに鑑賞することができる。また、河井寬次郎(1890〜1966)や 濱田庄司(1894〜1978)、バーナード・リーチ(1877〜1979)などの民藝運動を代表する作家の作品も充実。年4回の企画展を開催し、企画展ごとにあわせて常設展示の展示替えを行っている。

住所:京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
電話:075-957-3123(総合案内)
開館時間:10:00~17:00
休館日:月(祝日の場合は翌平日)、年末年始、展示替などの臨時休館あり

四国村ミウゼアム(香川県高松市)

 瀬戸内海に位置する屋島。その山麓に広がる約5万㎡の敷地に位置するのが四国村ミウゼアムだ。源平合戦の舞台として知られる屋島は、山上から瀬戸内の多島美や讃岐山脈を一望でき、ハイキングや散策の目的地としても親しまれている。豊かな自然のなか、四国四県から移築・復原された33棟の古民家や歴史的建造物が点在する本施設では、起伏ある園内を巡りながら、建築や民俗文化に触れることができる。

四国村ミウゼアム 四国村ギャラリー外観

 園内では、江戸時代から大正時代にかけて建てられた住宅や作業小屋、醤油蔵、砂糖しめ小屋、芝居小屋などを公開。当時の暮らしを伝える民具とともに、四国の風土が育んだ生活文化を立体的に紹介している。また、安藤忠雄設計による四国村ギャラリーでは、西洋近代美術やオリエント美術、彫刻などを展示。川添善行が地形を生かして設計したエントランス「おやねさん」や茶堂、讃岐うどんを提供する飲食店も設けられている。

住所:香川県高松市屋島中町91
電話:087-843-3111
開館時間:9:30~17:00
休館日:火(祝日の場合は翌日)