• HOME
  • MAGAZINE
  • NEWS
  • REPORT
  • セゾン現代美術館がリニューアルオープン。「作品と深く呼吸する…

セゾン現代美術館がリニューアルオープン。「作品と深く呼吸する場所」を掲げ、菊竹清訓建築を次世代へ

長野県軽井沢町のセゾン現代美術館が、約2年にわたる改修を経て6月26日にリニューアルオープンした。菊竹清訓による建築や若林奮が構想した庭園を継承しながら、カフェやショップ、展示環境を刷新した同館。その全貌をレポートする。

文・撮影=橋爪勇介(編集部)

セゾン現代美術館

「アートと呼吸する」軽井沢の美術館が、新たな一歩を踏み出す

 長野県軽井沢町のセゾン現代美術館が、約2年にわたる改修を経て6月26日にリニューアルオープンした。

 セゾン現代美術館の前身は、1962年に東京・高輪で開館し、81年に軽井沢へ移転した高輪美術館だ。同館は、西武美術館とその後身であるセゾン美術館(1999年閉館)で開催された展覧会資料をはじめ、高輪美術館や西武百貨店関連施設による展覧会資料を保管。そのコレクションは戦前のヨーロッパ美術、アメリカ抽象表現主義、戦後日本の現代美術を中心に形成され、国内外の現代美術を紹介する企画展も数多く開催してきた。

 建築を手がけたのは、黒川紀章らとともに建築運動「メタボリズム」を牽引したことで知られる菊竹清訓。いっぽう、館外には彫刻家・若林奮が基本構想を担った回遊式庭園が広がる。川のせせらぎを聞きながら野外彫刻を巡り、その先に浅間山や四季折々の草花を望む。作品だけでなく、建築や庭園、周囲の自然環境までもが鑑賞体験の一部として設計されていることが、この美術館の大きな特徴だ。

来館者を迎える若林奮の《振動尺》
若林奮が手がけた鉄橋

 1981年の開館以来、同館が掲げてきたテーマは「アートと呼吸する(Art Breathing)」。今回のリニューアルは、自然と建築、アートが一体となった環境を継承しつつ、来館者の滞在体験そのものを現代に合わせて再構築する試みとなった。

庭園には様々な彫刻が設置されている。写真は安田侃の《天沐・天聖》(1985)

編集部