国立美術学校時代〜1930年代
会場は、ルオーの画業を時代ごとに区切り、初期から晩年までを追うように全5章で構成されている。第1章「国立美術学校時代ーギュスターヴ・モローのアトリエ」では、ルオーが国立美術学校時代に制作した初期の作品が紹介されている。この時代のデッサンは市場に出ることも少なく、大変貴重な作品群といえる。

本館に収蔵されている、ルオーの師・モローの《オルフェウスの苦しみ または 地上で涙にくれるオルフェウス(習作)》(1891)も展示されている。本展ではその作品も展覧されている。ルオーは色彩感覚やマチエールの重要性をモローから学んだと言われているが、それぞれの作品を見比べることでその共通項に気づくことができるだろう。

第2章「フォーヴ時代一画家仲間との共同アトリエ」では、モローが亡くなった後のルオー作品が紹介されている。師匠の死にショックを受けたルオーは、学校も退学し、一時期制作を止めていたという。しかしその後、国立美術学校時代の学友であるマティスやマルケらと再会し、複数の共同アトリエを構えることで制作を再び開始する。この時期より、ルオーはアカデミックな描き方を変えていき、作風はのちにフォービズムと呼ばれる力強いものへと変化していく。
この時代には、ギュスターヴ・モロー美術館も開館。ルオーはその初代館長に就任している。アトリエをいくつも構えていたルオーは、モロー美術館内にも制作場所を設け、師の作品を傍らに制作を続けたという。ほかの作家たちからも多大な影響を受けていた時期でもあり、会場の作品からはルオーが自身のスタイルを模索していたことが伺える。





















