町田市立国際版画美術館で「プレイバック!ミレニアム1991→2001:版画が/版画で越えた境界」が開催

東京・町田の町田市立国際版画美術館で、「プレイバック!ミレニアム1991→2001:版画が/版画で越えた境界」が開催される。会期は6月27日〜8月30日。

横尾忠則《ピカビア - その愛と誠実 II》(1989)スクリーンプリント 町田市立国際版画美術館

 東京・町田の町田市立国際版画美術館で、1990〜2000年代初頭にかけての版画表現の変遷を辿る展覧会「プレイバック!ミレニアム1991→2001:版画が/版画で越えた境界」が開催される。会期は6月27日〜8月30日。

90〜00年代の版画を振り返る

 近年、「Y2K」や「平成レトロ」といったキーワードで再注目を集める1990〜2000年代初頭。この時代、版画の世界では、写真や立体表現との融合、大型作品の制作、デジタル技術の導入など、従来の版画の枠組みを超える試みが次々と行われた。本展は、過去に同館と神奈川県民ホールで開催された5つの版画展や公開制作を中心に、約100点の作品を通じてその歩みを振り返るものだ。

 本展で取り上げる過去の展覧会は次の5つ。同館で開催された「マニエラの交差点―版画と映像表現の現在」(1991)、「TOKYOまちだ国際版画展」(1993)、神奈川県民ホールで開催された「ザ・版画 刻まれた現代史 世界の版画・戦後50年」(1995、展覧会に際して制作された委嘱作品を紹介)、「神奈川国際版画トリエンナーレ'98」(1998)、「神奈川国際版画トリエンナーレ2001」(2001)。

 本展では、これらの展覧会を振り返りながら、版画と写真・立体が共存する手法や大型作品を通じて「版画」の境界を広げた実験的な試みを紹介するほか、自治体発の国際交流の成果として収集されたアジア、欧米、オセアニアなど世界各地域の多様な作品を展示する。また、「戦争の世紀」と呼ばれた20世紀を省みることで生まれた作家たちの視線にも焦点を当てる。

 主な出品作家は、畦地拓治、太田三郎、大島成己、岡部昌生、片山みやび、元田久治、山本麻友香、山口啓介、横尾忠則、吉田亜世美、若林奮、マティアス・ヴァスケ、ペーニャ・ペラルタ・フリオ・セサル、クリストファー・ブラウン、デニス・ノナ、張敏傑、イージ・アンデーレ、クリス・オフィリ

山口啓介《炭素の船》(1990)エッチング 町田市立国際版画美術館
マティアス・ヴァスケ《MERIDIONAL》(1996)オフセット印刷 町田市立国際版画美術館

 なお、関連イベントも多数開催予定だ。藤嶋俊會(美術評論家、元神奈川県民ホール・ギャラリー学芸員)を招いたトークイベント「神奈川県民ホール・ギャラリーと版画」のほか、学芸員によるギャラリートークや、家族で楽しめるツアーも実施される。また常設展示室では、特集展示「メキシコに生きる版画家 竹田鎭三郎:起源(オリジン)を求めて」(6月19日〜8月30日)も同時開催される。

編集部