4月にみたい展覧会ベスト25【3/5ページ】

特別展「小泉八雲―怪談とフォークロリストのまなざし―」(大阪歴史博物館、2026年4月11日〜6月8日)

 大阪・大手町の大阪歴史博物館の6階特別展示室で、特別展「小泉八雲―怪談とフォークロリストのまなざし―」を開催される。

 『怪談』に代表される幻想的な作品を生み出した作家・小泉八雲は、日本を「小さな妖精の国」や「神々の国」と表現し、異邦人としてその文化を見つめ続けた。八雲の作品には、怪異譚や民間信仰、自然観にもとづくものが少なくなく、それは、八雲がフォークロリスト(民俗学者)としての視点も持ち合わせていたためだと考える根拠となる。

 本展では、八雲が、自身の目と耳をとおして触れた日本の民俗・文化の魅力やその豊かさを、数々の作品から読み解く。

会期:2026年4月11日~6月8日
会場:大阪歴史博物館住所大阪府大阪市中央区大手前4-1-32
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:火(ただし、5月5日は開館)
観覧料:一般 1600円 / 大人高校生・大学生 1000円

前田育徳会創立百周年記念 特別展「百万石!加賀前田家」(東京国立博物館 平成館、4月14日〜6月7日)

 東京・上野の東京国立博物館 平成館で、加賀前田家を特集した展覧会、特別展「百万石!加賀前田家」が開催される。会期は4月14日〜6月7日。

 初代・前田利家は北陸に領地を得て以来、金沢を本拠に、江戸時代を通じて加賀・越中・能登の三か国、百万石以上の規模を誇る大名家として、明治維新に至るまで領国統治を行った。近代に入って東京に本拠を移し侯爵となった後も、前田家伝来の文化財の保全に努め、16代・利為としなりは、大正15年(1926)に育徳財団(現在の前田育徳会)を設立している。

 今年、前田育徳会は創立百周年を迎える。本展はこれを記念し、加賀前田家歴代当主の事績を振り返るとともに、旧蔵品を含めた「加賀前田家伝来」文化財の全貌を紹介するものとなる。

会期:2026年4月14日~6月7日
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月(ただし、4月27日、5月4日は開館)
観覧料:一般 2300円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円

「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」(国立新美術館、4月15日~7月6日)

「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」(島根県立石見美術館)展示風景 撮影=小川真輝

 アジア人で初めてパリ・オートクチュール正会員となり、日本のファッションを牽引した森英恵の没後初となる回顧展「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」。本展が東京・六本木の国立新美術館に、島根県立石見美術館より巡回する。

 森英恵は、1950年代にキャリアを開始し、映画衣装の制作を通じて頭角を現すようになる。戦後の高度経済成長期の日本において、家庭を持ちながらデザイナーとして社会的にも大きな仕事を成し遂げる姿は、新しい女性像の先駆けとして注目されるようになった。そんななか、森が1961年に雑誌『装苑』にて新たに提唱したのが「ヴァイタル・タイプ」という人物像である。快活で努力を惜しまないその姿は、森のその後の生き方とも大きく重なるものであった。1965年にはニューヨークコレクションにデビューし、以降、晩年まで世界中で活動を続けた。

 本展は、全5章にエピローグを加えた構成で、オートクチュールのドレス、資料、初公開となる作品を含む約400点を通じて、森のものづくりの全貌を明らかにするものとなる。

会期:2026年4月15日~7月6日
会場:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00)(※入館は閉館の30分前まで)
休館日:火(ただし、5月5日は開館)
観覧料:一般 2200円 / 大学生 1800円 / 高校生 1400円 / 中学生以下 無料

「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」(東京オペラシティ アートギャラリー、4月16日〜6月24日)

「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」(大阪中之島美術館)展示風景より、アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』の初版本(1924)

 大阪中之島美術館で26年3月8日まで開催中の「拡⼤するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」が、東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーに巡回する。

 シュルレアリスム(超現実主義)は、1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向で、無意識や夢に着⽬した、フロイトの精神分析学に影響を受けて発⽣したものである。⽂学を基点に、オブジェや絵画、写真・映像といった視覚芸術をはじめ、広告やファッション、インテリアへと幅広く展開した。

 シュルレアリスムの起こりから約100年が経過したいま。本展は、サルバドール・ダリマックス・エルンストルネ・マグリットをはじめとするシュルレアリスムの代表的な作家たちの作品を含め、⽇本国内に所蔵されている優品が集結。シュルレアリスムの本質に迫ることを目指すとともに、表現媒体をキーワードに章立てすることで、シュルレアリスム像の再構築を試みる。

会期:2026年4月16日~6月24日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
電話:050-5541-8600
開館時間:11:00~19:00(※入館は閉館の30分前まで)
休館日:月、5月7日(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 1800円 / 大・高生 1100円 / 中学生以下 無料

特別展「北野天神」(京都国立博物館、4月18日〜6月14日)

 京都国立博物館で京都の北西、天門の地にある北野天満宮は、菅原道真を祭神としてまつる御社だ。令和9年(2027)に道真薨去から1125年目の式年大祭「半萬燈祭」が執り行われることを機に、京都国立博物館では北野天満宮に伝わる国宝・重要文化財17件を中心とした全国の天神信仰ゆかりの品々を一挙公開する特別展を開催する。

 史上初となる国宝「北野天神縁起絵巻(承久本)」全巻全場面公開のほか、重要文化財の「弘安本」「光信本」「光起本」など多くの北野天神縁起絵巻を展観し、説話上の北野天神誕生の場面を見ることができる。また、京都国立博物館と北野文化研究所の調査によって発見された作品や、日本各地の天満宮・天神社、社寺に伝わる名品の数々から、これまであまり語られてこなかった天神信仰の多様な側面と、これらが日本文化の中で果たしてきた重要な役割をひもとく。 

会期:2026年4月18日~6月14日
会場:京都国立博物館 平成知新館
住所:京都府京都市東山区茶屋町527
電話:075-525-2473
開館時間:9:00~17:30(金~20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 2000円 / 大学生 1400円 / 高校生 900円

「スイス絵画の異才 カール・ヴァルザー 世紀末の昏き残照」(東京ステーションギャラリー、4月18日~6月21日)

 東京・丸の内の東京ステーションギャラリーで、20世紀前半のスイスで活躍した異才カール・ヴァルザー(1877〜1943)の回顧展が開催される。

 ヴァルザーはベルン近郊のビールに生まれた。1歳下の弟ローベルトは作家になり、後にその著作にカールが挿絵を描いている。20代でベルリンに出たヴァルザーは、革新的な表現を目指したベルリン分離派に加わり、象徴主義的な絵画作品をいくつも残している。ヴァルザーの生涯で特筆すべきことは、日本を訪れて制作をしていることだ。1908年にドイツの小説家、ベルンハルト・ケラーマンとともに来日したヴァルザーは、横浜や宮津などに滞在して、熱心に日本の風景や風俗を描いた。

 本展は、これらの仕事に加えて、挿絵や舞台美術、壁画でも活躍したヴァルザーの全貌を伝える試み。全作品が日本初公開となる。

会期:2026年4月18日~6月21日
会場:東京ステーションギャラリー
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
電話:03-3212-2485
開館時間:10:00 - 18:00(金~20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(5月4日、6月15日は開館)
観覧料:一般 1800円 / 大学・高校生 1300円