4月にみたい展覧会ベスト25【4/5ページ】

「KYOTOGRAPHIE 2026」(京都市内各所)

森山大道 Stray Dog, Misawa 1971 From A Hunter © Daido Moriyama/Daido Moriyama Photo Foundation.

 日本を代表する写真祭として定着した「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」が、2026年4月18日〜5月17日に第14回を迎える。今回のテーマは「EDGE(エッジ)」。境界、分断、接触、移ろい、葛藤、未知へ踏み出す瞬間など、多義的な“縁”をめぐる動的な思考を促すキーワードだ。

 今回は、日本、南アフリカ、フランス、バングラデシュ、ボリビアなど、8ヶ国13組のアーティストによるプログラムを展開。京都市内の歴史的建造物や文化拠点が会場となり、街そのものが写真祭として立ち上がる。多様な思想と美学が交錯する「エッジ」の現場が、春の京都に広がることとなるだろう。

会期:2026年4月18日~5月17日
会場:京都市内各所

「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」(サントリー美術館、4月22日〜6月21日)

河鍋暁斎 地獄太夫と一休 明治4年-22年(1871-89) イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard

 東京・六本木のサントリー美術館で、幕末から明治にかけて活躍した絵師・河鍋暁斎(1831〜89)の多彩な画業を紹介する展覧会「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」が開催される。

 本展は、イギリス在住の美術商、イスラエル・ゴールドマンが蒐集した暁斎作品を中心に構成。世界最大級の暁斎コレクションとして知られる同コレクションから、日本初出品を含む67件を含む選りすぐりの作品が出品される。掛軸や巻物、屛風絵などの肉筆作品に加え、摺の鮮やかな版本・版画、下絵や絵日記など、暁斎の幅広い創作活動を一望する機会となる。

 暁斎は、神仏画や戯画、動物画、妖怪画など多岐にわたる主題を手がけ、その卓越した筆致と機知に富んだ発想で、時代を超えて高く評価されている。本展では《地獄太夫と一休》《百鬼夜行図屛風》《蛙の学校》など代表作のほか、保存状態の良い版画群も展示予定だ。

会期:2026年4月22日~6月21日
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア 3階
開館時間:10:00~18:00(金~20:00)
休館日:火(5月5日は20時まで開館)
料金:一般 1800円 / 大学生 1200円 / 高校生 1000円 / 中学生以下無料

「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。 ─ 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ ─」(大阪中之島美術館、4月25日〜6月28日)

大阪中之島美術館とヤノベケンジ《シップス・キャット(ミューズ)》(2021)

 大阪中之島美術館で、関西を拠点とする現代美術家3人による展覧会「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。 — 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」 が開催される。

 同館では、2023年末より森村泰昌ヤノベケンジやなぎみわの3人がひとつの展覧会をつくりあげるという初の試みに伴走してきた。

 ポスト万博年となる2026年春、「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。」と題し、森村泰昌、ヤノベケンジ、やなぎみわの3人展を開催する。 

会期:2026年4月25日〜7月20日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4丁目3−1 大阪中之島美術館
開館時間:10:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月(4月27日、5月4日、7月20日は開館)
料金:一般 1900円 / 大学・高校生1300円 / 小中学生 500円

「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」(福岡アジア美術館、4月24日~6月21日)

©2026 Mr./Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

 福岡市の福岡アジア美術館で、「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」が開催される。会期は4月24日~6月21日。担当は田川市美術館館長の工藤健志。

 Mr.(ミスター)は1969年生まれ。カイカイキキ所属アーティスト。96年のデビュー以降、日本のアニメ、マンガ、ゲーム、オタク文化といったサブカルチャーを取り込み、日本固有のポップカルチャーを現代アートの文脈で昇華させた独自の表現を展開してきた。村上隆が提唱した「スーパーフラット」(*)の重要な担い手として知られ、幼少期の記憶やアニメ的キャラクター、元ヤンキーとしてのストリート的な感性を用いて、現代日本のカオス的な状況を再構築している。

 本展は、Mr.による11年ぶりとなる国内個展であり、日本の公立美術館では初となる大規模個展となる。会場には、新作を含む平面作品、巨大立体作品、大規模インスタレーション、映像など80点以上の作品を展示。これらを通じて、Mr.の本質と魅力にせまる内容となる。

会期:2026年4月24日~6月21日
会場:福岡アジア美術館 企画ギャラリー
住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7階
開館時間:9:30〜18:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水(ただし、休日の場合はその翌平日休館) 
料金:一般 1600円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下無料

「若冲にトリハダ!野菜もウリ!」(福田美術館、4月25日~7月5日)

 京都・嵐山の福田美術館で、同館コレクションの伊藤若冲(1716-1800)作品を中心に紹介する展覧会「若冲にトリハダ!野菜もウリ!」が開催される。

 江戸時代から現代に至るまでの美術品を幅広く収蔵するコレクションで知られている。なかでも近年大きな注目を集めているのが、2023年にその存在が確認された伊藤若冲の《果蔬図巻》だ。

 本展では、福田コレクションに加わった後、約1年にわたる修理を経て公開される《果蔬図巻》と、同じく若冲によって制作された重要文化財《菜蟲譜》(佐野市立吉澤記念美術館蔵)を初めて並べて展示。さらに、《蕪に双鶏図》や新たにコレクションに加わった伊藤若冲《花卉雄鶏図》、《老松白鶴図》をはじめ、《蛇図》(個人蔵)、《果蔬涅槃図(かそねはんず)》(個人蔵)などの新出作品10点を含む若冲作品約40点を展観する。

会期:2026年4月25日~7月5日
会場:福田美術館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:5月12日、6月2日、16日
料金:一般 1500円 / 高校生 900円 / 中学・小学生 500円 

「田中信太郎―意味から遠く離れて」(世田谷美術館、4月25日〜6月28日)

田中信太郎 風景は垂直にやってくる 1985 日立市郷土博物館 撮影=田村融市郎

 東京の世田谷美術館で「田中信太郎―意味から遠く離れて」が開催される。会期は4月25日〜6月28日。

 田中信太郎は1940年東京生まれ。太平洋戦争末期に茨城県日立市に疎開し、高校卒業まで暮らす。上京後は、現代美術家の篠原有司男の影響もあり、反芸術と称されていたネオ・ダダの活動に参加。前衛美術家として活動するも、60年代の後半よりミニマル・アートを彷彿とさせる作品へと転換する。その後70年の「人間と物質」、72年のヴェネチア・ビエンナーレなど主要な国際展に参加するようになる。85年以降は、平面と立体を組み合わせた作品を発表し、2019年に亡くなるまで、独自の思想に裏打ちされた作品を発表し続けた。

 本展は、つねに新たな作品の在り方を提示し続けた田中の、東京では初となる回顧展だ。日本未発表の70年の絵画作品から、晩年に探求し続けていた平面作品、そして亡くなるまで継続して制作した金属によるドローイングまで、アトリエに遺された作品を中心に40点弱で構成される。さらに60〜70年代にかけて、世田谷の祖師谷にアトリエを構えていたときの作品図面や資料もあわせて展示される貴重な機会となる。

会期:2026年4月25日〜6月28日
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
電話番号:03-3415-6011
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日は開館)
料金:一般 1400円 / 65歳以上 1200円 / 大高生 800円 / 中小生 500円 / 未就学児 無料

「没後110年 日本画の革命児 今村紫紅」(横浜美術館、4月25日〜6月28日)

今村紫紅 護花鈴 六曲屏風一双〔図は部分〕 1911 170.2×364.4cm(各隻) 霊友会妙一コレクション所蔵) ※会期中展示替えあり

 明治の末から大正初期に活躍した画家・今村紫紅(1880〜1916)の40余年ぶり、かつ公立美術館では初の大回顧展が横浜美術館で開催される。

 平安時代から続く伝統的なやまと絵を学び、若くして歴史画において高い技量を示した紫紅は、やがて、日本画の革新を志す。琳派の俵屋宗達などの自由闊達な絵に刺激を受け、さらに南画(中国・江南地方の絵画に影響を受けて江戸後期に栄えた山水画)や、西欧の印象派などの新しい表現を取り入れて、風景画に強烈な個性を発揮した。《熱国之巻》や《近江八景》(いずれも国指定重要文化財、本展出品予定)に代表される綿密かつ大胆な筆づかいと構図、明るい色がその特徴となっている。

 紫紅の創作の軌跡を、初公開作品を数多く含む約150点でたどる展覧会となる。

会期:2026年4月25日〜6月28日
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:木(4月30日、5月7日は開館)
料金:一般 2200円 / 大学生 1600円 / 高校・中学生 1000円 / 小学生以下無料