梅田哲也による新作の劇場ツアー型パフォーマンス。「シアターウォーク/A Walk in Theater」が名古屋で開催へ

国内外でツアー型作品を多数発表したアーティスト・梅田哲也による新作パフォーマンス「シアターウォーク/A Walk in Theater」が、9月15日〜20日の期間に名古屋市のメニコン シアターAoiで開催される。

「Walk about Water」(ナムジュン・パイク・アートセンター、2024) Photo by Nam June Paik Art Center

 名古屋市中区のメニコン シアターAoiは、2025年度の主催事業として、アーティスト・梅田哲也による新作パフォーマンス「シアターウォーク/A Walk in Theater」を開催する。会期は9月15日〜20日。

 本作は、同シアターが入居する株式会社メニコンの本社社屋を舞台とし、観客が劇場の裏側や普段は立ち入ることのない空間を巡る“ツアー型パフォーマンス”として実施される。

 公演では、複数のガイドが観客グループを引率し、道中で日常と非日常が交錯するような場面や、見慣れた風景がわずかにずれたような不思議な光景に遭遇するという。劇場という機能的な空間を移動しながら、観客が“見る側”でありながら“見られる側”にもなるといった視点の転換が仕掛けられた構造が特徴だ。

「リバーウォーク」(KYOTO EXPERIMENT、2022) Photo by Yuki Moriya

 梅田はこれまで国内外で類似のツアー型作品を多数発表しており、観客の時間的・空間的な感覚に揺さぶりを与える表現を追求してきた。とくに、ガイドツアーの構造を通じて演劇・美術・音響などの要素が交差する場をつくり出す手法は、「Birds Watching(鳥に見られている)」と自ら表現する。近作には、高槻現代劇場での「9月0才」(2022)、KYOTO EXPERIMENTでの「リバーウォーク」(2022)、韓国のナムジュン・パイク・アートセンターでの「Walk about Water」(2024)などがある。

編集部