山口県の山口情報芸術センター[YCAM]が、地域アートプロジェクトの一環として山口中心商店街のなかで発表する新たなプログラム「ARTIST in ARCADE」を開催。初回は梅田哲也を迎える。
同プログラムは、アートや学びに関する人材育成プロジェクト「やまぐちアートコミュニケータープログラム2024:架空の学校『アルスコーレ』」 の一環として行われるもので、参加メンバーが主体となる。メンバーはアーティストの活動と伴走しながら、制作のためのリサーチから展覧会の運営までをサポートするという。
7月20日〜9月1日の会期で開催される初回は、梅田哲也+YCAMによる新作《タイムホン》を発表。国籍も世代も様々な人たちが持ち寄った、CD、LP、書籍などの記録メディアと、それらにまつわる所有者の記憶から構成される作品になる。また、本展の来場者も持参した記録メディアとそこにまつわる記憶を残していくことができるという。
今年1月まで東京のワタリウム美術館でツアー型の展覧会「wait this is my favorite part / 待ってここ好きなとこなんだ」を開催し、広く好評を得た梅田。現地にあるモノや日常的な素材を組み合わせたインスタレーションやパフォーマンスで知られている。近年は大分県・別府で「梅田哲也 イン 別府『O滞』」(2020-21)を開催し、中堅アーティストを対象にした現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」(2024)や令和5年度(第74回)芸術選奨文部科学新人賞を受賞するなど、高く評価されている。
また、今回の展覧会のオープニングイベントとしては、山口市中心市街地にあるYCAMの分館サテライトAにて開催される「Yamaguchi Seasonal 2024大友良英+青山泰知+伊藤隆之 without records」展(7月20日〜12月15日)のアーティストを交えたトークイベントも開催。商店街を舞台に展開する同館の新たな取り組みをぜひ目撃してほしい。