7月17日に「国旗の損壊等の処罰に関する法律」が参議院本会議で可決・成立したことを受け、現代美術や文化表現に携わる6団体が連名で本法の撤廃を求める共同声明を発表した。
表現の自由を制限するリスクへの懸念
声明を作成したのは、アーティスツ・ユニオン、trunk、ヨルベ、京都市の美術家有志の会、Unwashed Art Club、art for allの各団体。共同声明では、芸術表現がこれまで社会や歴史、政治、権力との関係を問い直し、象徴を引用・変形・批判的に扱うことで新たな問いや対話を生み出してきた歴史的役割を指摘。象徴としての国旗をいかに表現の対象とするかは「民主主義社会において保障されるべき思想・良心および表現の自由の範囲に属する」と強調している。
また、本法がたとえ限定的な運用を想定しているとしても、日本国憲法および国際人権規約(ICCPR)第19条が保障する表現の自由を制限するリスクをはらんでおり、特定の政治的・批判的表現への抑圧や委縮効果(チリング・エフェクト)につながる懸念を表明。芸術と民主主義の基盤である表現の自由を守る観点から、本法の速やかな撤廃を求めている。
声明文の全文は下記。
「国旗の損壊等の処罰に関する法律」の撤廃を求めます
私たちは、美術や広く表現に関わる者として、2026 年7 月17 日に可決された「国旗の損壊等の処罰に関する法律」(以下「本法」) の撤廃を求めます。
芸術表現は、社会、歴史、政治、権力との関係を問い直し、象徴を引用・変形し、ときに批判的に扱うことで、新たな問いや対話を生み出してきました。国旗もまたその例外ではありません。象徴としての国旗をいかに表現の対象とするかは、民主主義社会において保障されるべき思想・良心および表現の自由の範囲に属します。
本法は、たとえ限定的な運用が想定されているとしても、国際人権法および日本国憲法が保障する表現の自由を制限する恐れがあるとともに、特定の政治的・批判的表現への抑圧や規制につながりかねません。
芸術と民主主義の基盤である表現の自由を守るため、私たちは本法の撤廃を求めます。
2026年8月15日
アーティスツ・ユニオン
trunk
ヨルベ
京都市の美術家有志の会
Unwashed Art Club
art for all





















