今週末に見たい展覧会ベスト18。学習院の新ミュージアムから大覚寺、パウル・クレーにロバート・キャパまで【4/8ページ】

「来たる世界2075 テクノロジーと崇高」(GYRE GALLERY

展示風景より、井田大介《シノプテス》(2023)

 技術が人間のスケールや理解の限界を超え、引き起こす畏怖や不安を「技術的崇高」と称し、それを感じさせる作品を紹介する展覧会「来たる世界2075 テクノロジーと崇高」は、東京・表参道のGYRE GALLERYで3月16日まで。

 参加作家は、アンドレア・サモリー、牧田愛井田大介、イオナ・ズールの4組。

 50年後の世界がどのようなものになっているのかを作品によって浮かび上がらせてみようという試み。技術とつながるものとして、新たな崇高のかたちを考える。

会期:2025年2月11日〜3月16日
会場:GYRE GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
電話番号:0570-05-6990(ナビダイヤル)
開館時間:GYREに準ずる
休館日:2月17日
料金:無料

「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」(愛知県美術館

パウル・クレー 赤、⻩、⻘、白、黑の⻑方形によるハーモニー 1923 パウル・クレー・センター

 愛知・名古屋の愛知県美術館で「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」が3月16日まで開催されている。

  パウル・クレーは、⼈⽣の根源的な悲劇性と向きあいながら、線と⾊彩によって光を呼び起こし、抽象のなかに⽣命のエネルギーを描き出した。その作品は、歴史的な⽂脈のなかに置かれることで、また新たな姿を⾒せる。

 本展では、スイスのパウル・クレー・センターとの学術協⼒のもと、クレーと交流のあった芸術家の作品との⽐較や、当時の貴重な資料の参照を通じて、多くの⼈や情報が構成する星座=コンステレーションのなかでクレーをとらえ直し、その⽣涯にわたる創造の軌跡をたどっている。

会期:2025年1月18日~3月16日
会場:愛知県美術館
住所:愛知県名古屋市東区東桜1-13-2
電話:052-971-5511
開館時間:10:00~18:00(金~20:00) (⼊館は閉館の30分前まで)
観覧料:⼀般 1800円 / ⾼校・⼤学⽣ 1200円 / 中学⽣以下 無料

「すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー」(金沢21世紀美術館

Fabbrica dell’Aria® PNAT 2023 ©photo Takumi Ota

 開館20周年を迎える金沢21世紀美術館で、「新しいエコロジー」という年間テーマに呼応した展覧会「すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー」が3月16日まで開催されている。

 本展では、社会や精神までを含みうる、総合的なエコロジー理論の行く末を、アーティストの鋭敏な感性と観察を通じて作品として展示。同じヴィジョンを共有する科学者や哲学者などの研究者たちと協働し、専門的な内容を視覚化、可感化することで、感覚を通した学び(Sensory Learning)を見るにものに伝える。

 アフリカ、南アメリカ、アジア、欧米の芸術家、クリエイターが集い、美術館の空間のなかでお互いにダンスを踊るように生命とともに生き延びるための知恵を分かちあう。

会期:2024年11月2日~2025年3月16日
会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
電話:076-220-2800
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00) ※観覧券販売は閉場の30分前まで
観覧料:一般 1400円 / 大学生 1000円 / 小中高生 500円 / 65歳以上 1100円

編集部

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