今週末に見たい展覧会ベスト18。学習院の新ミュージアムから大覚寺、パウル・クレーにロバート・キャパまで【3/8ページ】

T2 Collection「Collecting? Connecting?」展(WHAT MUSEUM

展示風景より、左からベルナール・フリズ《Mora》(2014)、松山智一《Baby,It's Cold Outside》(2017)、バリー・マッギー《Untitled》(2013)

 東京・天王洲にある「WHAT MUSEUM」で、ビッグデータ・AI領域で活躍するコレクター・高橋隆史が収集した現代美術作品を紹介するT2 Collection「Collecting? Connecting?」展が開催されている。会場レポートはこちら

 T2 Collection(ティーツーコレクション)は、ブレインパッドの共同創業者であり、ビッグデータ・AI 領域で活躍する高橋隆史が、約6年前から収集してきた現代アートのコレクション。高橋はコンセプトやビジョンを世界に問うという点で、作家と起業家に共通する側面を見出し、コレクションを始めた。とくに作家が新たな挑戦として制作した作品や、若手作家による作品のコレクションに力を入れている。

 本展では、高橋がコレクターとして歩みはじめて最初に購入したベルナール・フリズの作品をはじめ、宮島達男、名和晃平、和田礼治郎など、近年惹かれているコンセプチュアルな作品を中心に約35点を紹介。本展覧会を通して、作品が発するメッセージを鑑賞者自身の視点でとらえながら、自身の考え方や価値観と結びつけ、個の「点」が様々な「点」とつながっていくことを実感できる展覧会となっている。

会期:2024年10月4日〜2025年3月16日
会場:WHAT MUSEUM
住所:東京都品川区東品川2-6-10 G号
開館時間:11:00〜18:00 ※入館は閉館の60分前まで
料金:一般 1500円 / 大学生 800円 / 高校生以下無料
※同時開催の展覧会 奥中章人「Synesthesia ーアートで交わる五感ー」展の観覧料を含む

特別展「星の瞬間 アーティストとミュージアムが読み直す、Hokkaido」(北海道立近代美術館

展示風景より、両端が花田和治《水辺にて》(2004-05)と《手稲山》(1988)、中央が高橋喜代史《わたし山》(2024)

 札幌の北海道立近代美術館で、同館コレクションを現代美術家と同館の学芸員が読み直す特別展「星の瞬間 アーティストとミュージアムが読み直す、Hokkaido」が3月16日まで開催されている。会場レポートはこちら

 1977年に開館した北海道立近代美術館は、現在約6000点の作品を収蔵している。なかでも「北海道の美術」は3100点に及んでおり、同館コレクションの中核を成す。本展はこの「北海道の美術」についてのコレクションを、アーティストと同館学芸員がそれぞれの関心からピックアップし、前者は作品とともに、後者は調査結果とともに展示するものだ。

 参加する現代美術家は、札幌を拠点にするCAI現代芸術研究所/CAI03が選定した。同研究所は00年に札幌・円山に北海道初の現代美術の研究所として誕生し、以来、現代社会が求める創造的なライフスタイルを現代美術の面から実践してきた、北海道の現代美術を語るうえでは欠かせない存在となっている。

会期:2025年1月5日~3月16日
会場:北海道立近代美術館
住所:北海道札幌市中央区北1条西17
電話番号:011-644-6882 
開館時間:9:30~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
料金:一般 1200円 / 高大生 700円 / 小中生 300円 / 未就学児 無料

編集部

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