今週末に見たい展覧会ベスト18。学習院の新ミュージアムから大覚寺、パウル・クレーにロバート・キャパまで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」(東京国立博物館)展示風景より、《五大明王像》

もうすぐ閉幕

特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」(東京国立博物館

展示風景より、狩野山楽《牡丹図》(17世紀)

 東京国立博物館で、開催されている、開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」は3月16日まで。会場レポートはこちら

 京都西北に位置する嵯峨は、古くより風光明媚な王朝貴族遊覧の地として愛されてきた。平安時代初期、嵯峨天皇(786~842)はこの地に離宮・嵯峨院を造営、その後、大覚寺が開創された。2026年に開創1150年を迎えるのに先立ち、本展では優れた寺宝の数々を一挙に紹介。

 120面を超える障壁画のほか、信仰の歴史を物語る歴代天皇の書や、平安時代後期の仏像を代表する明円作「五大明王像」(重要文化財)など、密教美術の名品も公開されている。

会期:2025年1月21日~3月16日([前期]1月21日~2月16日、[後期]2月18日~3月16日)
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(2月10日、24日は開館)、2月25日  
料金:一般 2100円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円

「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」(東京ステーションギャラリー

宮脇綾子 ひなげし 1969 豊田市美術館

 東京ステーションギャラリーで開催されている「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」は3月16日まで。

 宮脇綾子(1905〜1995)は身近なモノを対象に、布と紙で作品を制作。アプリケ、コラージュ、手芸などに分類されてきた宮脇の作品は、しかしいずれの枠にも収まりきらない。モテーフにしたのは野菜や魚など、主婦として毎日目にしていたものを徹底的に観察し、ときに割って断面をさらし、分解して構造を確かめるなど、たゆまぬ研究の果てに作品をつくり出した。

 本展では、宮脇綾子をひとりの造形作家としてとらえ、約150点の作品と資料を造形的な特徴にもとづいて8章に分類・構成して紹介。美術史のことばを使って分析することで、宮脇綾子の芸術に新たな光をあてようとする試みとなっている。

会期:2025年1月25日~3月16日
会場:東京ステーションギャラリー
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
電話:03-3212-2485
開館時間:10:00~18:00(金~20:00)※入場は閉館の30分前まで
観覧料:一般 1300円 / 高校・大学生 1100円 / 中学生以下 無料

編集部

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