動画記録が創出する特異な世界像。中島水緒評「青木野枝展 微塵」

4月に開催予定だった青木野枝の個展「微塵」は、緊急事態宣言を受け開催を延期。その後、gallery21yo-jのウェブサイトにて、本展の展示風景を記録した中川周による動画が公開された。「記録」であると同時に、中川の「作品」といった両義的な性質をもつこの記録動画に着目し、中島水緒がレビューする。

REVIEW

両者の「記号性」をめぐる緊張関係と相互作用。調文明評「写真とファッション 90年代以降の関係性を探る」

東京都写真美術館の「写真とファッション」展は、新型コロナウイルス感染症の影響による休館を経て、7月19日まで開催。長年にわたり文化誌『花椿』の編集者を務めた林央子を監修に迎え、アンダース・エドストローム、髙橋恭司、エレン・フライス×前田征紀、PUGMENT、ホンマタカシが参加した。1990年代以降の写真とファッションの関係を再検証する本展を、写真批評家/写真史研究者の調文明がレビューする。

REVIEW

アートとテクノロジーの共演。「おさなごころを、きみに」が東京都現代美術館でスタート

「おさなごころ」をインタラクティブなアートを通じて問い直す、大人もこどもも楽しめる展覧会「おさなごころを、きみに」が、7月18日に東京都現代美術館で開幕した。メディアテクノロジーによる作品や映像が多数展示されている本展の見どころを、レポートでお届けする。

NEWS / REPORT

第1回

クロスオーバーする台湾現代美術──歴史と記憶、社会へのまなざし

同性婚の法制化や先進的なデジタル行政、そして目覚ましい効果を発揮した新型コロナウイルス対策など、その民主主義に根ざした政治・社会のありようが、国際的に大きな注目を集める台湾。世界のアートシーンにおいても、台湾出身のアーティストたちは、近年その存在感を高めている。本連載では4回にわたり、台湾現代美術の最前線に迫る。第1回となる今回は、躍進する台湾のアートシーンのいまを伝えるレポートを掲載。続く第2〜4回では「ヨコハマトリエンナーレ2020」(7月17〜10月11日)、「北アルプス国際芸術祭2020」(開催延期)参加予定のアーティストたちを紹介する。[台湾文化センター×美術手帖]