MAGAZINE

第10回

櫛野展正連載:アウトサイドの隣人たち ⑩記憶を包む極小絵画

ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。現在、ギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちにインタビューし、その内面に迫る連載の第10回は、記憶をひもとき細密な絵を描く、大竹徹祐を紹介する。

TOKYO DESIGN WEEKに見る 東京文化プログラム

1986年に「デザイナーズサタデー」という名称でスタートした東京の秋の風物詩、「TOKYO DESING WEEK」(以下「TDW」)が明治神宮外苑 絵画館前を会場に、11月7日まで開催されている。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運が高まるなか、今年は「TDW」に初めて「東京文化プログラム」が盛り込まれている。「IMAGINE FUTURE」と題された今回のプログラム、その中身とは?

NEWS / EXHIBITION

第99回

文明の終焉と最後の人類。 椹木野衣が見た杉本博司 「ロスト・ヒューマン」展

大型カメラを用いた写真作品で知られ、古美術蒐集家、文筆家、演出家としても活動する杉本博司が、東京都写真美術館(TOP MUSEUM)のリニューアル・オープン展として個展「ロスト・ヒューマン」を開催している。「人類と文明が終焉したあとの風景」をテーマに構成された本展を、椹木野衣がレビューする。

REVIEW

新アワードがまもなく募集開始  審査員・三潴に聞く絵画の可能性

絵具メーカーのターナー色彩が、アクリル絵具を用いた作品の公募展「アクリルガッシュ ビエンナーレ 2016」を新たに開催した。国際的な舞台に挑む画家を支援するコンペティションに先がけ、審査員を務めるミヅマアートギャラリー代表・三潴末雄に、話を聞いた。前編に続き、後編では三潴の考える絵画の可能性に迫る。

INTERVIEW / PROMOTION

新アワード開催 審査員・三潴末雄が考える絵画のマーケットとは

絵具メーカーのターナー色彩が、アクリル絵具を用いた作品の公募展「アクリルガッシュ ビエンナーレ 2016」を新たに開催した。国際的な舞台に挑む画家を支援するコンペティションに先がけ、審査員を務めるミヅマアートギャラリー代表・三潴末雄に、2回にわたって話を聞く。前編の本記事では、三潴の目に映る世界のマーケットに迫る。

INTERVIEW / PROMOTION

前澤友作、マーク・ニューソンの記念碑的作品を1.2億円で落札

公益財団法人現代芸術振興財団は、10月25日にパリで開催されたオークション「ヘヴィー・メタル」セールで、同財団創設者であり、スタートトゥデイ代表取締役の前澤友作が、LOT No.13のマーク・ニューソン《ポッド・オブ・ドロワーズ》を102万ユーロ(約1億1580万円)で落札したと発表した。

NEWS / MARKET

杉本博司が設計!MOA美術館が 17年2月にリニューアル開館

1982年に熱海に開館し、現在改修休館しているMOA美術館が、2017年2月5日にリニューアルオープンを迎える。基本設計とデザイン監修を手がけるのは、現代美術家・杉本博司と建築家・榊田倫之が主宰する「新素材研究所」。「創立者・岡田茂吉の願いを継承した美術館」「伝統と現代を融合したデザイン」「素材の見立てによる空間の創造」の3つをコンセプトに、大きく生まれ変わる。

NEWS / HEADLINE

上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座⑨ 背景編

初心者にもやさしい直感的な操作が可能な多機能・低価格のペイントソフトとして、多くのクリエイターから支持を得ているペイントソフト「openCanvas」。今夏公開された「Ver6.1.00」では、イベントファイル再生過程をGIFアニメーションとして保存できる新機能が加わるなど、SNS時代のユーザーの要望に応え、さらに進化を続けています。本連載では、声優の上田麗奈が、同ソフトのメインアートワークを手がけた人気イラストレーター・藤ちょこさんにその魅力を教わりながら、オリジナルのデジタルイラストを制作。第7回からは写真をベースに新たな作品に挑戦しています。今回は2点透視の背景を描いていきます。

INSIGHT / PROMOTION

第14回

【今月の1冊】バタイユによる「異端」のマネ論、新訳版

『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から注目したい作品をピックアップ。毎月、図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2016年11月号では、20世紀フランスの哲学者、ジョルジュ・バタイユが、独自の切り口で近代絵画の巨匠・マネを読み解く『マネ』を取り上げた。

SERIES / 今月の1冊

キュレーター・片岡真実が見た 「現代アボリジニ・アート」とは?

オーストラリアの先住民アボリジニとその子孫であるアーティストたちによって、自らの歴史を再訪するプロジェクトの記録を展示する「ワンロード:現代アボリジニ・アートの世界」展が、全国各地で巡回している。これまで「白人」の視点からしか語られることのなかったアボリジニの歴史を、絵画を中心にさまざまなメディアを用いて迫った本展に寄せて、「アボリジニ・アート」を森美術館の片岡真実が読み解く。

INSIGHT